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大禍日-暦注下段(三箇の悪日)

大禍日-暦注下段(三箇の悪日) 暦注下段

大禍日は、暦中下段と呼ばれる今ではあまり見かけなくなった暦注(暦に記載される日時・方位などの吉凶、その日の運勢などのこと)の1つです。

「禍」という字面から悪く見えますが、実際にはどういった内容のものなのか、詳しく解説します。

吉凶としては「凶日」となります。

大禍日とは

  • 読み方:たいかにち
  • 別称・俗称:ー

大禍日は、三箇の悪日と呼ばれる3つの凶日の1つです。

三箇の悪日(さんがのあくにち)とは大禍日、狼藉日、滅門日の3つの凶日の総称です。「三箇の悪日は万事に用いるべからず」とされており、特に仏事は大凶とされています。この三箇とは、貧窮・飢渇・障碍の三神・貪欲・瞋恚(しんい・怒りや憎しみなどの憎悪の感情)・愚痴の三毒を表し、万事に用うべからずというもので、特に仏法にこれを忌むとしています。

大禍日の吉凶

大禍日は凶日ですが、特に凶事となるものがあります。

凶:家の修理、門戸の建造、船旅、葬送・旅行

差し支えのないこと:ー

特に口舌は慎むようにと言われています。

大禍日の由来

大禍日の由来はわかりませんが、陰陽道と関係しているようです。

陰陽家のいう悪日の一つ。正月の亥の日、二月の午の日、三月の丑の日などがこれに当たる。この日は万事に大悪日とされるが、特に建築・旅立ち・仏事に凶という。大禍。
※御堂関白記‐長和二年(1013)六月二七日「来月三日冝日也如何問、申云、彼日大禍日也」

出典 精選版 日本国語大辞典

11世紀初頭には使われている言葉でかなり古いものとなります。

大禍日の配置と日にち

大禍日は生まれた年の十二支(干支)によって異なります。月(二十四節気の節切り)と生まれとしの十二支で配置されます。

ただし生まれ年の十二支に関係なく、特定の十二支の日が大禍日になるという解釈・説もあります。

下記表を見てもらうとわかりますが、寅年生まれの人であれば忌月の1月の亥の日のみが大禍日になるというものと、寅とし生まれ関係なく、1月は亥の日・2月は午の日が大禍日になるというものがあるということです。

  • 生まれ年に関係する=年間で2~3日
  • 生まれ年は関係ない=年間で30日前後

ということになります。

生年 忌月 大禍日
寅年生まれ 1月
卯年生まれ 2月
辰年生まれ 3月
巳年生まれ 4月
午年生まれ 5月
未年生まれ 6月
申年生まれ 7月
酉年生まれ 8月
戌年生まれ 9月
亥年生まれ 10月
子年生まれ 11月
丑年生まれ 12月

大禍日と他の暦注下段と重なった時の優先度

例えば天赦日等の吉日と重なった場合、どちらが優先されるか?と言えば暦注下段においては、基本的に悪い方が優先されると言われています。

六曜(大安や友引)と重なった場合はどうかと言えば、それは信じる方で構いません。

また一般的に暦注下段を気にする人というのは減っており、六曜の方を気にする人が多いので、結婚式やお葬式、引越しに関しては六曜基準で行った方が実害は少なくなります。

実害が無いとは、例えば友引に葬式を行うと主に年配の方から「友引にお葬式をあげるなんて、常識が無い!」という怒りの言葉や嫌味の言葉を言われないで済むということです。

「大禍日に葬式をあげるなんて、常識が無い!」なんて言う人はほぼいません。

以上、大禍日についてでした。

 

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