大明日は、暦中下段と呼ばれる今ではあまり見かけなくなった暦注(暦に記載される日時・方位などの吉凶、その日の運勢などのこと)の1つです。
大きく明るいという字面から良さそうな日に思えますが、実際にはどういった内容のものなのか、詳しく解説します。
吉凶としては、吉日となります。
大明日とは
- 読み方:だいみょうにち
- 別称・俗称:大みやう
「大明」は天地が開通して、隅々まで太陽の日が照る日という意味です。
大明日の吉凶
大吉日とされる大明日ですが、特に建築・移転(引越し)・旅行に良いとされています。
また吉事・善事には特に良いとされています。
大明日の由来
大明日は、唐代の大明暦で初めて登場した暦注とされています。
唐代は西暦618年から907年の中国の王朝なのでそれなりに古い歴史を持っていますが、暦注下段の中ではそれほど古い訳では無いそうです。
大明日の配置と日にち
大明日は25の干支に当たる日に配置されます。
戊午・己巳・庚午・辛未・壬申・癸酉・丁丑・己卯・壬午・甲申・丁亥・壬辰・乙未・壬寅・甲辰・乙巳・丙午・丁未・己酉・庚戌・辛亥・丙辰・己未・庚申・辛酉
ただし、
己巳・庚午・丁未・戊午を除く21の干支
乙未・己卯・己酉・庚戌・甲申・甲辰・辛亥・辛酉・辛未・壬午・壬申・丁未・丙午・丙辰・癸酉の15の干支は同じだけど、別途、乙丑・丁卯・戊辰・癸巳を加えて19の干支とする説もあります。
つまり、25の干支・21の干支・19の干支の説があることになります。
比較すると下記の通りです。
No. | 25干支 | 21干支 | 19干支 | No. | 25干支 | 21干支 | 19干支 |
1 | 乙未 | 乙未 | 乙未 | 16 | 壬申 | 壬申 | 壬申 |
2 | 乙巳 | 乙巳 | – | 17 | 壬辰 | 壬辰 | – |
3 | 己卯 | 己卯 | 己卯 | 18 | 壬寅 | 壬寅 | – |
4 | 己酉 | 己酉 | 己酉 | 19 | 丁亥 | 丁亥 | – |
5 | 己未 | 己未 | – | 20 | 丁丑 | 丁丑 | – |
6 | 己巳 | – | – | 21 | 丁未 | – | 丁未 |
7 | 庚午 | – | – | 22 | 丙午 | 丙午 | 丙午 |
8 | 庚申 | 庚申 | – | 23 | 丙辰 | 丙辰 | 丙辰 |
9 | 庚戌 | 庚戌 | 庚戌 | 24 | 戊午 | – | – |
10 | 甲申 | 甲申 | 甲申 | 25 | 癸酉 | 癸酉 | – |
11 | 甲辰 | 甲辰 | 甲辰 | 26 | – | – | 乙丑 |
12 | 辛亥 | 辛亥 | 辛亥 | 27 | – | – | 丁卯 |
13 | 辛酉 | 辛酉 | 辛酉 | 28 | – | – | 戊辰 |
14 | 辛未 | 辛未 | 辛未 | 29 | – | – | 癸巳 |
15 | 壬午 | 壬午 | 壬午 |
当サイトでは25の干支の大明日で日々の暦注としています。
2023年の大明日
25の干支だと360日ではそれぞれ6回前後、合計で150日前後が大明日となります
1月 | 1・2・3・11・12・13・14・15・19・21・24・26・29 |
2月 | 3・6・13・15・16・17・18・20・21・22・27 |
3月 | 1・2・3・4・12・13・14・15・16・20・22・25・27・30 |
4月 | 4・7・14・16・17・18・19・21・22・23・28・30 |
5月 | 1・2・3・11・12・13・14・15・19・21・24・26・29 |
6月 | 3・6・13・15・16・17・18・20・21・22・27・29・30 |
7月 | 1・2・10・11・12・13・14・18・20・23・25・28 |
8月 | 2・5・12・14・15・16・17・19・20・21・26・28・29・30・31 |
9月 | 8・9・10・11・12・16・18・21・23・26 |
10月 | 1・4・11・13・14・15・16・18・19・20・25・27・28・29・30 |
11月 | 7・8・9・10・11・15・17・20・22・25・30 |
12月 | 3・10・12・13・14・15・17・18・19・24・26・27・28・29 |
2024年の大明日
1月 | 6・7・8・9・10・14・16・19・21・24・29 |
2月 | 1・8・10・11・12・13・15・16・17・22・24・25・26・27 |
3月 | 6・7・8・9・10・14・16・19・21・24・29 |
4月 | 1・8・10・11・12・13・15・16・17・22・24・25・26・27 |
5月 | 5・6・7・8・9・13・15・18・20・23・28・31 |
6月 | 7・9・10・11・12・14・15・16・21・23・24・25・26 |
7月 | 4・5・6・7・8・12・14・17・19・22・27・30 |
8月 | 6・8・9・10・11・13・14・15・20・22・23・24・25 |
9月 | 2・3・4・5・6・10・12・15・17・20・25・28 |
10月 | 5・7・8・9・10・12・13・14・19・21・22・23・24 |
11月 | 1・2・3・4・5・9・11・14・16・19・24・27 |
12月 | 4・6・7・8・9・11・12・13・18・20・21・22・23・31 |
見ての通り、大明日は非常に多くなっています。
大明日と他の暦注下段が重なった時の優先度
大明日と他の暦注下段で悪い日が重なった時、どちらが優先されるのか気になるところだと思います。
基本的に暦注下段は凶日の方が優先されると言われています(歳下食以外)。
ただ一説によると他の凶日と重なっても忌む必要がないとしている場合もあります。
もともとどの日が大明日かいろいろな説があり、他の凶日と重なっても関係ないという説があったりと、結構いい加減に思えてきませんか?
ということで、信じたいものと信じれば良いのではないでしょうか?
ただ六曜と重なった時、例えば結婚や葬儀であれば六曜を優先した方が無難です。
というのも、結婚や葬儀等は六曜をもっとも気にする人が多いため、親戚が絡むのであれば、六曜を基準にした方が変な嫌味や陰口を言われることは少なくなります。
以上、大明日についてでした。
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