八専とは

八専とは 選日

八専とは、選日(撰日)と呼ばれる暦注(暦に記載される日時・方位などの吉凶、その日の運勢などのこと)の1つです。

基本的には凶日ですが、元々は吉凶両方の意味がありました。

実際にはどういう凶日なのか、他の暦注(六曜や十二直)と重なった時にどうう考えれば良いか説明します。

八専とは

  • 読み方:はっせん・はちせん
  • 別称・俗称:ー

十干と十二支に五行を割り当てると、干支の気(五行)が重なる日(比和)が全部で12日あります。

そのうち8日が壬子から癸亥までの12日間に集中していることから、この期間は特別な期間であると考えられるようになりました。

壬子、甲寅、乙卯、丁巳、己未、庚申、辛酉、癸亥の8つです。

同気が重なることを「専一」と言い、それが8日あることから「八専」と言うようになっています。

八専の期間には同気の重ならない日が4日あり、これを「八専の間日(まび)」と言い八専の影響を受けない日となっています。

壬子は甲子から数えて49番目、癸亥は60番目で60ある干支の後半に集中しています。

八専の吉凶

現在は間日(12日間のうち4日間)を除き凶日となっています。

五行における比和は、同じ性質・気のものが重なることで関係が強まるとされていて、良い関係であるとされており、吉となっています。ただし悪いものはますます悪くなる場合もあるとして、状況によっては「凶」となるとしています。

だから八専も吉はますます吉となり、凶はますます凶となるとされました。

しかし、いつの頃からか、凶の性質のみが強調されるようになり、現在では、何事もうまく行かない凶日とされていることが多くなっています。

元々八専は軍事上の忌日とされていたそうです。出陣や出兵の凶日となっていたそうですが、江戸時代に入り庶民の間にも広まり、鍼灸の忌日とされ、やがて家造り・植樹・地ならしなどの建設関係には吉とされ、結婚・畜類の売買には凶とされました。

ただ暦によっては、建築関係の中でも細かく吉凶を分けているものもあり、暦によって吉凶がわかれていったそうです。

そのため、八専を紹介しているサイトでも、どの解釈・書物・サイトを参考にしているかによって吉凶がわかれています。

とある神社の説明では「植樹、地均しなど吉・仏事、供養、婚礼などは凶」としています。

氏子神社や崇敬神社、菩提寺や檀那寺できちんと示してくれていると、安心しますよね。

八専の由来

八専がいつから暦に登場していたのかわかりませんが、江戸時代の暦には普通に掲載されており、おそらくは室町時代には既にあると書かれていることもあるので、平安時代から鎌倉時代には既にあったのかもしれません。

八専の配当と日にち

八専の配当は先に少し書いていますが、壬子から癸亥までの12日間です。途中4日間の間日があります。

十干(甲乙丙丁…)と十二支(子丑寅卯…)に五行(木火土金水)をそれぞれ組み合わせた場合で、壬子から癸亥までの間に干支と十二支で同じ五行になる日が8日あり、それで八専となっています。4日間は間日として八専の影響が無い日となっています。

No. 49 50 51 52 53 54
干支 壬子 癸丑 甲寅 乙卯 丙辰 丁巳
五行 水水 水土 木木 木木 火土 火火
間日 間日 間日
No. 55 56 57 58 59 60
干支 戊午 己未 庚申 辛酉 壬戌 癸亥
五行 土火 土土 金金 金金 水土 水水
間日 間日 間日

参考:十干と十二支の組み合わせ 干支とは

2021年の八専

干支は60通りあり、それを繰り返します。つまり1年間で最低6回は繰り返すことになりますので、八専の期間も6回は最低でもあることになります。

1回目の八専

旧暦では2020年での八専となります(旧暦2021年1月1日は2月12日)。

日にち 曜日 六曜 日干支 八専
2021年1月4日 月曜日 先勝 壬子
2021年1月5日 火曜日 友引 癸丑 間日
2021年1月6日 水曜日 先負 甲寅
2021年1月7日 木曜日 仏滅 乙卯
2021年1月8日 金曜日 大安 丙辰 間日
2021年1月9日 土曜日 赤口 丁巳
2021年1月10日 日曜日 先勝 戊午 間日
2021年1月11日 月曜日 友引 己未
2021年1月12日 火曜日 先負 庚申
2021年1月13日 水曜日 赤口 辛酉
2021年1月14日 木曜日 先勝 壬戌 間日
2021年1月15日 金曜日 友引 癸亥

2回目の八専

日にち 曜日 六曜 日干支 八専
2021年3月5日 金曜日 仏滅 壬子
2021年3月6日 土曜日 大安 癸丑 間日
2021年3月7日 日曜日 赤口 甲寅
2021年3月8日 月曜日 先勝 乙卯
2021年3月9日 火曜日 友引 丙辰 間日
2021年3月10日 水曜日 先負 丁巳
2021年3月11日 木曜日 仏滅 戊午 間日
2021年3月12日 金曜日 大安 己未
2021年3月13日 土曜日 友引 庚申
2021年3月14日 日曜日 先負 辛酉
2021年3月15日 月曜日 仏滅 壬戌 間日
2021年3月16日 火曜日 大安 癸亥

年の始めの八専を「八専太郎」2日目の八専を「八専次郎」というのですが、2021年の八専太郎は3月5日・八専次郎は3月7日となります。

3回目の八専

日にち 曜日 六曜 日干支 八専
2021年5月4日 火曜日 先勝 壬子
2021年5月5日 水曜日 友引 癸丑 間日
2021年5月6日 木曜日 先負 甲寅
2021年5月7日 金曜日 仏滅 乙卯
2021年5月8日 土曜日 大安 丙辰 間日
2021年5月9日 日曜日 赤口 丁巳
2021年5月10日 月曜日 先勝 戊午 間日
2021年5月11日 火曜日 友引 己未
2021年5月12日 水曜日 仏滅 庚申
2021年5月13日 木曜日 大安 辛酉
2021年5月14日 金曜日 赤口 壬戌 間日
2021年5月15日 土曜日 先勝 癸亥

4回目の八専

日にち 曜日 六曜 日干支 八専
2021年7月3日 土曜日 仏滅 壬子
2021年7月4日 日曜日 大安 癸丑 間日
2021年7月5日 月曜日 赤口 甲寅
2021年7月6日 火曜日 先勝 乙卯
2021年7月7日 水曜日 友引 丙辰 間日
2021年7月8日 木曜日 先負 丁巳
2021年7月9日 金曜日 仏滅 戊午 間日
2021年7月10日 土曜日 赤口 己未
2021年7月11日 日曜日 先勝 庚申
2021年7月12日 月曜日 友引 辛酉
2021年7月13日 火曜日 先負 壬戌 間日
2021年7月14日 水曜日 仏滅 癸亥

5回目の八専

日にち 曜日 六曜 日干支 八専
2021年9月1日 水曜日 先勝 壬子
2021年9月2日 木曜日 友引 癸丑 間日
2021年9月3日 金曜日 先負 甲寅
2021年9月4日 土曜日 仏滅 乙卯
2021年9月5日 日曜日 大安 丙辰 間日
2021年9月6日 月曜日 赤口 丁巳
2021年9月7日 火曜日 友引 戊午 間日
2021年9月8日 水曜日 先負 己未
2021年9月9日 木曜日 仏滅 庚申
2021年9月10日 金曜日 大安 辛酉
2021年9月11日 土曜日 赤口 壬戌 間日
2021年9月12日 日曜日 先勝 癸亥
2021年10月31日 日曜日 仏滅 壬子

6回目の八専

日にち 曜日 六曜 日干支 八専
2021年11月1日 月曜日 大安 癸丑 間日
2021年11月2日 火曜日 赤口 甲寅
2021年11月3日 水曜日 先勝 乙卯
2021年11月4日 木曜日 友引 丙辰 間日
2021年11月5日 金曜日 仏滅 丁巳
2021年11月6日 土曜日 大安 戊午 間日
2021年11月7日 日曜日 赤口 己未
2021年11月8日 月曜日 先勝 庚申
2021年11月9日 火曜日 友引 辛酉
2021年11月10日 水曜日 先負 壬戌 間日
2021年11月11日 木曜日 仏滅 癸亥

合計で64日(間日を含めて72日)もあります。

八専が他の暦注と重なった時の優先度

八専が他の暦注と重なった場合、例えば吉日となる一粒万倍日や大安等の吉日と重なった場合や、凶日となる受死日や仏滅と重なった場合、どちらが優先されるのか?

それは特に決まっていませんし、決めるのはあなた自身です。

ただある程度の目安を紹介しておきます。

六曜と重なった場合

大安や仏滅、友引等の六曜と重なった場合、仏滅や赤口ならともに凶日となるので、控えた方が良いかもしれませんね。

大安や友引のような吉日なら八専と重なった場合、どちらを優先したら良いのか?目安としては2つです。

  • 自分だけのこと:好きなように捉えて問題なし
  • 家族や親しい人にも影響すること:六曜を優先した方が良い

自分だけのことなら、何を信じるかだけの話なので、五行・陰陽道に興味が無いのなら六曜を信じれば良いでしょう。

家族や親しい人にも影響する場合、例えば結婚式や葬式であれば、六曜を優先した方が無難です。

無難というのは、八専という選日を気にしている人はかなり少ないですが、六曜を気にしている人が多いからです。

例えば八専だから大吉だけど結婚式をズラして、赤口にしたら親戚や親御さんから「赤口に結婚式をするなんて常識が無い!」なんて嫌味や悪口、陰口を言われる可能性が高くなります。しかし八専なんて知らない人が多いですから、大安や友引にした方が嫌味や悪口。陰口を言われることは圧倒的に少なくなります。

上記の理由により、どちらかを優先するのなら実害の少ない六曜を優先する方が良いでしょう。

一粒万倍日や受死日等の凶日と重なった場合

六曜に比べれば知名度の少ない選日暦注下段と重なった場合、どちらを優先したら良いのかということであれば、信じる方で構いません。

元々八専は、良いことはより良いことに、悪いことはより悪くという意味合いしかなかったものがいつのまにか凶のみの意味合いになりました。

五行で考えるのなら「良いことはより良いことに、悪いことはより悪く」という比和の日です。でも五行が元なのに五行とは異なる解釈に八専ですから、本来は矛盾した考え方であり、おかしなものです。

他の暦注も矛盾がある場合も多く、何を信じるか信じないかは自分自身で判断しないと占いばかりを信じて行動が出来なくなります。

自分で考えて自分で判断するようにしてくださいね。

八専に関すること

八専に関することを記していきます。

八専のそれぞれの日の名称

八専の8日間にはそれぞれ名称がついていました。

  • 壬子の日:炎魔天歓喜会
  • 甲寅の日:地天歓喜会
  • 乙卯の日:水天般若会
  • 丁巳の日:火天諸天会
  • 己未の日:羅刹天下動会
  • 庚申の日:風天歓喜仁王会
  • 辛酉の日:吉祥天豊楽会
  • 癸亥の日:多門天成仏会

仏教的な要素が多い名称がついていますが、陰陽五行説が仏教と結びついていろいろな解釈がされたためでしょうね。

八専は雨が多い?八専と天気占い

八専は昔、天気占いとしても使われていました。

特に八専の期間は雨が多いとされていましたが、これは最初の日の壬子が「水水」、最後の日の癸亥も水水となっていて、水で囲まれていたからと言われています。

八専最初の日を八専太郎、2日目を八専次郎と書きました。そして下記のように占われていたと言われています。

  • 八専太郎が雨=この年は雨が多いとされる
  • 八専次郎が雨=この年は長雨となる

結果として農家にとって厄日となるとされていました。

他にも八専にまつわる天気占いは全国各地にあるそうです。

八専に関するリンク

他の選日

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