数年前までは全く話題になることが無かった一粒万倍日、選日(撰日)と呼ばれる暦注(暦に記載される日時・方位などの吉凶、その日の運勢などのこと)の1つです。
最近では宝くじ売り場でよく見かける言葉ですが、どういう意味でどういう吉凶があるのか詳しく説明します。
基本的には吉日で、何かを始めるのには良い日となっています。
一粒万倍日とは
- 読み方:いちりゅうまんばいび・いちりゅうまんばいにち
- 別名・俗称:万倍
一粒万倍日の字義は「一粒のモミが万倍にも実る稲穂」というものです。
一粒万倍日は何事を始めるにも良い日とされ、特に仕事始め、開店、種まき、お金を出すことに吉であるとされています。
但し、借金をしたり人から物を借りたりすることは苦労の種が万倍になるので凶とされるので、気をつけた方がいいでしょう。
また同じ意味合いで、借りを作る、失言をする、他人を攻撃する、浪費などもトラブルが倍増するので避けたほうがいいとされています。
一粒万倍日は数が多いことから、他の暦注と重なる場合がある。その場合、吉日と重なったら一粒万倍日の効果が倍増し、凶日と重なったら半減すると言われています。
購入した金額の何万倍にも増えるということで、宝くじを買うのに良い日ともされており、一粒万倍日の日には「一粒万倍日」と貼り出す宝くじ売り場も増えています。
一粒万倍日の吉凶
基本的には大吉日であり、ほとんどのことに良い日とされていますが、中でも下記のことで良いとされています。
- 仕事始め・開店・種まき・お金を出すこと
- 宝くじの購入・財布の購入
ただし下記のことは凶とされています。
- お金を借りること(借金)
- 物を借りたりすること
- 失言をする・他人を攻撃する
これは借金や攻撃が万倍にもなる、借りや恨みが万倍にもなるということでマイナスに働くために凶事とされています。
言い換えれば人を喜ばすことなら恩が万倍にもなって帰ってくることになり吉事となります。
一粒万倍日の由来
一粒万倍日はお経が元と言われています。
報恩経というお経で元は8世紀・奈良時代に書かれたと言われています。
世間求利、莫先耕田者、種一万倍
世間に利を求むるは、田を耕す者に先んずるはなし。一を種えて万倍す。
一粒の籾(もみ)が実って稲穂になると、万倍にもなる。出典:福島みんなのNEWS
一粒万倍日の配置と日にち
一粒万倍日は、節月で下記の日に割り当てられています。
現在の一般的な1月・2月とは異なるので勘違いしないようにしてください。
- 1月は丑の日・午の日
- 2月は酉の日・寅の日
- 3月は子の日・卯の日
- 4月は卯の日・辰の日
- 5月は巳の日・午の日
- 6月は酉の日・午の日
- 7月は子の日・未の日
- 8月は卯の日・申の日
- 9月は酉の日・午の日
- 10月は酉の日・戌の日
- 11月は亥の日・子の日
- 12月は卯の日・子の日
参考までに2022年と2023年の節月は下記の通りです。
2022年の節月
- 1月=2月4日~3月4日
- 2月=3月5日~4月4日
- 3月=4月5日~5月4日
- 4月=5月5日~6月5日
- 5月=6月6日~7月6日
- 6月=7月7日~8月6日
- 7月=8月7日~9月7日
- 8月=9月8日~10月7日
- 9月=10月8日~11月6日
- 10月=11月7日~12月6日
- 11月=12月7日~2023年1月5日
- 12月=2023年1月6日~年2月3日
2023年の節月
- 1月=2月4日~3月5日
- 2月=3月6日~4月4日
- 3月=4月5日~5月5日
- 4月=5月6日~6月5日
- 5月=6月6日~7月6日
- 6月=7月7日~8月7日
- 7月=8月8日~9月7日
- 8月=9月8日~10月7日
- 9月=10月8日~11月7日
- 10月=11月8日~12月6日
- 11月=12月7日~2024年1月5日
- 12月=2024年1月6日~年2月3日
2022年の一粒万倍日カレンダー
2022年の一粒万倍日は59日あります。
ただし一粒万倍日を打ち消すと言われている「不成就日」、最悪の凶日と言われる「受死日」、そしてもっともポピュラーな六曜も併記しておいたので、参考にしてください。
日にち | 一粒万倍日 | 不成就日 | 受死日 | 六曜 | 干支の日 |
2022年1月11日 | ○ | – | – | 友引 | 子の日 |
2022年1月14日 | ○ | – | – | 大安 | 卯の日 |
2022年1月23日 | ○ | – | – | 友引 | 子の日 |
2022年1月26日 | ○ | – | – | 大安 | 卯の日 |
2022年2月5日 | ○ | – | – | 大安 | 丑の日 |
2022年2月10日 | ○ | – | – | 仏滅 | 午の日 |
2022年2月17日 | ○ | – | – | 大安 | 丑の日 |
2022年2月22日 | ○ | – | – | 仏滅 | 午の日 |
2022年3月1日 | ○ | – | – | 大安 | 丑の日 |
2022年3月9日 | ○ | – | – | 友引 | 酉の日 |
2022年3月14日 | ○ | – | – | 先勝 | 寅の日 |
2022年3月21日 | ○ | – | – | 友引 | 酉の日 |
2022年3月26日 | ○ | – | – | 先勝 | 寅の日 |
2022年4月2日 | ○ | – | – | 仏滅 | 酉の日 |
2022年4月5日 | ○ | – | – | 先勝 | 子の日 |
2022年4月8日 | ○ | – | – | 仏滅 | 卯の日 |
2022年4月17日 | ○ | ○ | – | 先勝 | 子の日 |
2022年4月20日 | ○ | – | – | 仏滅 | 卯の日 |
2022年4月29日 | ○ | – | – | 先勝 | 子の日 |
2022年5月2日 | ○ | – | – | 大安 | 卯の日 |
2022年5月14日 | ○ | – | – | 大安 | 卯の日 |
2022年5月15日 | ○ | – | – | 赤口 | 辰の日 |
2022年5月26日 | ○ | – | – | 大安 | 卯の日 |
2022年5月27日 | ○ | – | – | 赤口 | 辰の日 |
2022年6月9日 | ○ | – | – | 先負 | 巳の日 |
2022年6月10日 | ○ | – | – | 仏滅 | 午の日 |
2022年6月21日 | ○ | – | – | 先負 | 巳の日 |
2022年6月22日 | ○ | – | – | 仏滅 | 午の日 |
2022年7月3日 | ○ | – | – | 仏滅 | 巳の日 |
2022年7月4日 | ○ | ○ | – | 大安 | 午の日 |
2022年7月7日 | ○ | – | – | 友引 | 酉の日 |
2022年7月16日 | ○ | – | ○ | 大安 | 午の日 |
2022年7月19日 | ○ | – | – | 友引 | 酉の日 |
2022年7月28日 | ○ | ○ | ○ | 大安 | 午の日 |
2022年7月31日 | ○ | ○ | – | 先負 | 酉の日 |
2022年8月10日 | ○ | – | – | 先勝 | 未の日 |
2022年8月15日 | ○ | – | – | 赤口 | 子の日 |
2022年8月22日 | ○ | – | – | 先勝 | 未の日 |
2022年8月27日 | ○ | – | – | 友引 | 子の日 |
2022年9月3日 | ○ | – | – | 先負 | 未の日 |
2022年9月11日 | ○ | – | – | 大安 | 卯の日 |
2022年9月16日 | ○ | – | – | 仏滅 | 申の日 |
2022年9月23日 | ○ | – | – | 大安 | 卯の日 |
2022年9月28日 | ○ | – | – | 大安 | 申の日 |
2022年10月5日 | ○ | – | – | 赤口 | 卯の日 |
2022年10月8日 | ○ | – | – | 先負 | 午の日 |
2022年10月11日 | ○ | – | – | 赤口 | 酉の日 |
2022年10月20日 | ○ | ○ | – | 先負 | 午の日 |
2022年10月23日 | ○ | – | – | 赤口 | 酉の日 |
2022年11月1日 | ○ | – | – | 大安 | 午の日 |
2022年11月4日 | ○ | – | – | 友引 | 酉の日 |
2022年11月16日 | ○ | – | – | 友引 | 酉の日 |
2022年11月17日 | ○ | – | – | 先負 | 戌の日 |
2022年11月28日 | ○ | ○ | – | 先負 | 酉の日 |
2022年11月29日 | ○ | – | – | 仏滅 | 戌の日 |
2022年12月12日 | ○ | – | – | 大安 | 亥の日 |
2022年12月13日 | ○ | – | – | 赤口 | 子の日 |
2022年12月24日 | ○ | – | – | 先勝 | 亥の日 |
2022年12月25日 | ○ | – | – | 友引 | 子の日 |
例えば4月17日・7月4日・7月28日・7月31日・10月20日・11月28日は、一粒万倍日ですが、それを打ち消す不成就日と重なっているため、一粒万倍日の効果は得られないと言われています。
もし結婚や何かしらの吉事の望むのであれば、一粒万倍日であり、不成就日や受死日、仏滅・赤口が重ならない日を選ぶのが良いでしょう。
一粒万倍日に関すること
一粒万倍日に関することを書いていきます。
一粒万倍日と他の暦注との重なりの優先度
他の選日や暦注下段、六曜等の他の暦注と重なった場合にどうなるか、気になるところでしょう。
先述していますが、一粒万倍日と対抗する日として「不成就日」があります。
一粒万倍日と不成就日は重なることがあり、打ち消し合って効果が無くなると言われます。
そのため不成就日と重なった時は普通の日になると考えるのが良いと思います。
他の暦注、例えば受死日は最凶の凶日と言われているので、受死日と重なった時はむしろマイナスと考えて良いでしょう。
六曜に関しては気分として影響するので、それぞれの六曜の吉とされる時間を見れば仏滅以外は問題ないと言えます。
一粒万倍日に関するリンク
他の選日
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