天一天上とは

天一天上とは 選日

天一天上は、選日(撰日)と呼ばれる暦注(暦に記載される日時・方位などの吉凶、その日の運勢などのこと)の1つです。

基本的には吉日であり、旅行に良いとされる日ですが、どのような日なのか他の暦注(六曜や十二直)と重なった時にどうう考えれば良いか説明します。

天一天上とは

  • 読み方:てんいちてんじょう・てんいつてんじょう
  • 別称・俗称:ー

天一天上とは、陰陽道・九星術から生まれた方位神「天一神」(凶神)が地上から天界(天上)に帰るため、天一神の祟りが無くなり、どこに出かけるにしても吉とされる日です。

陰陽道において、天一神のいる方向に行くと祟りがあるとされているので、そもそも地上にいない状況ならどこに行くのも安心ということで、天一天上という選日が生まれました。

ただし家は清潔にしていないと別の神(日遊神)の祟りがあると言われています。

天一天上の吉凶

  • 吉:旅行や出かけること
  • 凶:家の中を不潔にすること

怖い神様(と言っても人に災いを招く神様ですが)がいなくなったけど、別の怖い神様が来る期間とされており、出かけるのは安心だけど家の中は綺麗に清潔にしておく必要性が出る期間となります。

複雑な陰陽道・九星術の神

陰陽道や九星術から生まれた神話および神様なので、神道や仏教であるのなら関係ないと思うかもしれませんが、厄介なことに日本古来の神道や仏教、神仏習合を経ていろいろと複雑に絡み合ってしまっているため、宗教の宗派によっては関係してくるかもしれません。

天一神の出自・正体においてはいろいろな説があります。

  • 帝釈天(仏教の守護神)の大臣
  • 北極星の精(中国神話の影響)
  • 荒神(神道の影響)
  • 天女(中国神話及び神道)

言い換えれば、キリスト教には全く関係ない話となります。

また天一神は「中神」「貴人」とも言われていました。陰陽道において十二天将という12柱(神を数える単位は柱)がおり、その中央に位置し、十二天将の主神となっていることから「中神」と呼ばれ、十二天将としては「貴人」と呼ばれていました。

なお十二天将における天一神は、吉将で「吉」となっています。一方では凶神であり一方では吉神で矛盾をしています。

でも、日本神話で有名なスサノオノミコトもどちらの面も持っているので、宗教的にはおかしなことではありません。そもそも神道における神様も「和霊(大人しい温和な面)」と「荒魂(荒々しい激しい面)」という2面性を持っています。

日遊神の存在

天一天上は、凶神である天一神が地上に居ないことで落ち着いた生活が出来る期間ですが、同じ凶神である日遊神が、地上に降りてくる期間になっていて家の中に居座る・とどまると言われています。

そのため、天一天上の期間は家を清潔にしないと日遊神の祟りがあると言われています。

天一天上の配当と日にち

天一天上は日にちではなく期間で配当されます。

日干支の癸巳(30番)から戊申(45番)までの16日間が天一天上の期間とされています。

干支の周り その1

干支は甲子(1番)から癸亥(60番)まで上記の図の通り決まっており、これが繰り返されていくので、天一天上の期間は年によって異なります。

60日周期で干支が回るので、概ね16日が6回、92日が天一天上の期間となります。

天一神がいる方角=凶の方向

天一神は60日のうち16日は天上で過ごすということは60日のうち、44日間は地上で過ごすことになります。

この44日間、天一神がいる凶方向は決まっています。

  • 己酉から6日間(46番から51番)=艮(丑寅):東北の方角
  • 乙卯から5日間(52番から56番)=卯:東の方角
  • 庚申から6日間(57番から2番)=巽(辰巳):東南の方角
  • 丙寅から5日間(3番から7番)=午:南の方角
  • 辛未から6日間(8番から13番)=坤(未申):南西の方角
  • 丁丑から5日間(14番から18番)=酉:西の方角
  • 壬午から6日間(19番から24番)=乾(戌亥):西北の方角
  • 戊子から5日間(25番から29番)=子:北の方角

なお天一神がいる方向を「塞(ふたがり)」と言います。

今でも気にされる方はいますが、気にしすぎるとどこにも行けなくなるので、気にしないのが一番です。

2021年の天一天上の日

2021年の天上天一の日は下記の通りです。

  • 2月14日(日)から3月1日(月)
  • 4月15日(木)から4月30日(金)
  • 6月14日(月)から6月29日(日)
  • 8月13日(金)から8月28日(土)
  • 10月12日(火)から10月27日(水)
  • 12月11日(土)から12月26日(日)

天一天上が他の暦注と重なった時の優先度

天一天上が他の暦注と重なった場合、どちらを信じれば良いか、どちらが優先されているかと言えば、それはあなた自身が決めることです。

ただ天一天上は今となっては非常にマイナーな選日であり、気にする人はほとんどいない状況です。

もっとも天一天上は吉日ですから、他の暦注が凶日なら天一天上を信じれば良いのではないでしょうか?

また結婚式や葬式等の場合、親戚が絡むことであれば六曜(大安や友引)を基準にするのが一番疲れません。

というのも年配の方でも六曜で判断することが多いため、変な嫌味・陰口を言われることもありませんから。

天一天上に関すること

天一天上に関することを記していきます。

方違えは、天一天上から

天一天上以外の日、凶となる方角に行く場合、ジグザグに進むことを昔は行っていたそうです。特に天一天上が流行った平安時代に。

じぐざくに進む様子

もし東北(上を北とした場合、右上方向)に進みたい場合、一旦東に進み、そして北へ向かう、このようにジグザグに歩いて向かった訳です。

このジグザクに進むのを「方違え」(かたちがえ)と言います。

暦注が流行っていた昔、自転車も車も無い時代は今よりも更に苦労して出かけていたんだなって思いませんか?

年の最初の天一天上は天一太郎、豊作凶作を占う

年の一番最初の天一天上は「天一太郎」と言われ、1年の豊作・凶作を占うものとなっていました。

天気が良ければ豊作で、雨が降れば凶作だと占われていました。今でこそ迷信に過ぎないですが、昔は信じられていたんですよね。

天一天上に関するリンク

他の選日

コメント

タイトルとURLをコピーしました