十二支(干支)の最初に来る「子」、自分や家族、気になる人が子の年だったり、来年の干支が子年だと気になって調べることも多いと思います。
子はどういう干支で、どういう意味があるのか、子の日や子の年について詳しく説明します。
子 詳細
- 動物(十二生肖 ):ねずみ
- 十二支での順番:1
- 読み方(訓読み):ね
- 読み方(音読み):し
- 陰陽:陽
- 五行:水
- 十二時辰(時刻/名称):23時から1時/夜半
- 十二辰(天区):玄枵/宝瓶宮
- 方位:北
- 四季:冬
- 月:旧暦11月
- 別称(歳名):困敦
- 本義:“孳”で、陽気が色々に発現しようとする動き
- 西暦での子の年:西暦を12で割って4が余る年
子の語源
子は「孳」(ふえるの意味)で、新しい生命が種子の中に萌し(きざし)始める状態を表しています。
子という動物について
子はネズミ(鼠)を指しています。
西洋においてネズミは忌み嫌われる動物ですが、中国においては縁起の良い動物です。
中国の吉祥語(縁起の良い諺)に「老鼠運銭」というものがあり、意味は「鼠はお金を運んでくる」というものです。
元々、十二支には動物は配置されていませんでした。むしろただの記号に過ぎなかったものです。でもそれだと覚えにくいということもあり、記号に似た身近な動物を当てたとされています。
昔から中国ではネズミは最も身近な動物の1つだったということです。
子を含む干支
子を含む干支は5つあります。
- 甲子(きのえね):1924年・1984年
- 丙子(ひのえね):1936年・1996年
- 戊子(つちのえね):1948年・2008年
- 庚子(かのえね):1960年・2020年
- 壬子(みずのえね):1972年・2032年
陰陽の組み合わせで「子年」は必ず陽と陽の組み合わせになります。
子の日・子の年について
子の日や子の年はどういう日・年として見られているのか、また考えられているのか説明します。
子の日
正月の最初の子の日に、人々が野外に出て小松を引き抜いたり若菜を摘んだりし、宴遊を行って千代(ちよ)の長寿を祝う行事から転じて、正月七日の行事となりました。ただし、現在ではほぼ行われなくなっています。
ねずみ算式に増えると言われるほどネズミは子を生むことから、子の日は子宝祈願に向いていると言われています(安産祈願は戌の日)。
また甲子の日(きのえねのひ)は大黒天と縁のある日とされ、金運・商売繁盛に縁起の良い日とされており、縁結びにも良い日とされています。
子の年
子の年とは直接関係ありませんが、子の年は必ず閏年となっています。つまりオリンピックイヤーです(2020年は無くなりましたが)。
また日本では子年には政変が起きやすいというジンクスがあり、実際に戦後の1945年以降の子の年で7回中(2020年まで)、6回の政権交代が発生しています。
子の性格・運勢・相性
子の年に生まれた人の性格や運勢、また相性が気になるところだと思います。子の年生まれの人はどんな性格でどんな運勢なのか、他の十二支との相性についても説明します。
どの占いで見るかによってかなり異なりますが、暦のサイトらしく暦注に影響を与えている陰陽五行説等から考察して説明します。
子の性格
子は陰陽五行説で見ると「陽の水」となります。陽の水は十干で言えば「壬」です。
参考:壬(みずのえ)
壬の性質に十二支の中で1番の要素や子が持つ元々の語源が加わることを考えると、一言で言えば「創造性」があるということになります。
また水ということで柔軟な性格=人当たりがよく、適応能力が高いと言えます。
子の運勢
子は元々財を運んでくる動物とされています。つまり財運はそこそこあるということです。ただ小さいネズミですから、一度には持ってくることは出来ません。コツコツと貯めることから貯金をして財を成すとされています。
子の相性の良い十二支
子と相性が良いのは、辰と申と丑です。
逆に相性が悪いのは午や酉、未に卯となっています。
子に関すること
子に関することを記していきます。
子が十二支で1番となった伝承
十二支の中で子(ねずみ)が1番になった理由の伝承で有名な話があります。下記の話です。
神様が十二支の動物を決める際、神様の家の門に来た順番にすると動物たちに伝えました。
牛(丑)は動きが遅いから夜も明けぬ前から出発しましたが、その様子を見ていたネズミが牛の頭(背中の言う場合もあり)に乗っていて牛が神様の家の門について門が開けられる瞬間に牛の頭からネズミが飛び出して、門をくぐったためにネズミが1番になりました。
また神様の話を聞いて無かった猫がネズミに集合日を聞いたところ、わざと間違えて集合の日時を教えたため、猫は十二支に入ることが出来なくなりました。
それ以降、猫はネズミを追いかけ回すようになったとされています。
いろいろと考えるものですね。なお日本にこの話が入ってきて、仏教と結びついて、神様ではなくお釈迦様になっていることもあります。
ただこのような伝承を聞くとネズミは悪い奴って思ってしまいますね。
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