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雨水-二十四節気 第2であり正月中

2月の歳時記

雨水(うすい)は、例年2月19日もしくは2月18日に訪れる二十四節気で2番目の暦で、正月中とも言われています。

「陽気地上に発し、雪氷とけて雨水となればなり」と暦便覧には記されており、雪から雨に変わる頃合いとされています。

あまり使われない言葉ですが、季語としても使われることが多い雨水について説明します。

雨水とは?

雨水は、二十四節気において2番目に配置されています。太陽黄経が330度の時です。

と書いても、何を言ってるのか全くわかりませんよね。太陽黄経って何?と。

雨水とはどういう状態なのか、また太陽黄経について詳しく説明します。

天文学的な雨水

雨水とは太陽黄経が330度の時と説明されますが、どういう意味かと言えばまず下記の図を見てください。

黄道と赤道、天球の説明図

地球を丸い球体の中心に置いたと考えて下さい。

この球体を天球と良い、天球には太陽が通る道が出来ます。この道を黄道と言います(正確には人の目で見て太陽が通る道)。

そして自転軸に対して地球の中心から直角(垂直)にした面を天球の描いたのが「天の赤道」です。

この黄道と天の赤道が交わる瞬間が年に2回あります。南側から北側に交わる日を春分、北側から南側に交わるのが秋分となります。

春分の日は太陽黄経が0度となり、夏至が90度・秋分が180度・冬至が270度です。

冬至と春分の間、春分よりで、太陽黄経330度が雨水となります。

天文学的に雨水の時間(瞬間)は決められています。

時間は国で違うため、雨水の日や時間も異なってきます。下記は世界時と日本での雨水の日と時間を2000年から2050年まで表したものです。

世界時の
雨水の日
世界時
での雨水
日本の
雨水
日本での
時間
2000年 2月19日 8:33 2月19日 17:33
2001年 2月18日 14:27 2月18日 23:27
2002年 2月18日 20:13 2月19日 5:13
2003年 2月19日 2:00 2月19日 11:00
2004年 2月19日 7:50 2月19日 16:50
2005年 2月18日 13:32 2月18日 22:32
2006年 2月18日 19:26 2月19日 4:26
2007年 2月19日 1:09 2月19日 10:09
2008年 2月19日 6:50 2月19日 15:50
2009年 2月18日 12:46 2月18日 21:46
2010年 2月18日 18:36 2月19日 3:36
2011年 2月19日 0:25 2月19日 9:25
2012年 2月19日 6:18 2月19日 15:18
2013年 2月18日 12:02 2月18日 21:02
2014年 2月18日 17:59 2月19日 2:59
2015年 2月18日 23:50 2月19日 8:50
2016年 2月19日 5:34 2月19日 14:34
2017年 2月18日 11:31 2月18日 20:31
2018年 2月18日 17:18 2月19日 2:18
2019年 2月18日 23:04 2月19日 8:04
2020年 2月19日 4:57 2月19日 13:57
2021年 2月18日 10:44 2月18日 19:44
2022年 2月18日 16:43 2月19日 1:43
2023年 2月18日 22:34 2月19日 7:34
2024年 2月19日 4:13 2月19日 13:13
2025年 2月18日 10:06 2月18日 19:06
2026年 2月18日 15:51 2月19日 0:51
2027年 2月18日 21:33 2月19日 6:33
2028年 2月19日 3:25 2月19日 12:25
2029年 2月18日 9:07 2月18日 18:07
2030年 2月18日 14:59 2月18日 23:59
2031年 2月18日 20:50 2月19日 5:50
2032年 2月19日 2:31 2月19日 11:31
2033年 2月18日 8:33 2月18日 17:33
2034年 2月18日 14:29 2月18日 23:29
2035年 2月18日 20:15 2月19日 5:15
2036年 2月19日 2:13 2月19日 11:13
2037年 2月18日 7:57 2月18日 16:57
2038年 2月18日 13:51 2月18日 22:51
2039年 2月18日 19:44 2月19日 4:44
2040年 2月19日 1:22 2月19日 10:22
2041年 2月18日 7:16 2月18日 16:16
2042年 2月18日 13:03 2月18日 22:03
2043年 2月18日 18:40 2月19日 3:40
2044年 2月19日 0:34 2月19日 9:34
2045年 2月18日 6:21 2月18日 15:21
2046年 2月18日 12:14 2月18日 21:14
2047年 2月18日 18:09 2月19日 3:09
2048年 2月18日 23:47 2月19日 8:47
2049年 2月18日 5:41 2月18日 14:41
2050年 2月18日 11:33 2月18日 20:33

上記のように雨水の時間は決まっているものの、他の天体の影響を受けてごく僅かにズレることもあります。そのため、毎年2月1日に国立天文台が翌年度の春分の日付や二十四節気、雨水の日付を発表しています。

暦・二十四節気における雨水

天文学的な雨水は瞬間ですが暦や二十四節気における「雨水」は1日もしくは、特定の期間のことを指しています。

  • 2021年は2月18日から3月4日
  • 2022年は2月19日から3月4日
  • 2023年は2月19日から3月5日
  • 2024年は2月19日から3月4日
  • 2025年は2月18日から3月4日

天文学的な雨水の時から黄道の角度で15度太陽が移動した時が「啓蟄」になるため、その前日までの期間を雨水としている訳です。

季節としての雨水

雨水は正月中とも言われます。

正月節と正月中があり、正月節が立春、正月中は雨水、2つ合わせて1月節と言います。

二十四節気は1つが概ね15日間で2つ合わせると約30日になり、2つの組み合わせで月を表すようことがあり、二十四節気で決める月を1月節、2月節というように「節月」と言います。

主に暦注(暦に記載される日時・方位などの吉凶、その日の運勢などのこと)で今でも使うことがあります。

雨水としての行事

雨水は昔から農耕の準備を始める目安とされていました。

概ね2月19日頃から3月5日くらいが雨水になり、梅の花が咲く頃です。

この頃、雨水に関連した独自の行事・日本の伝統行事というものはありませんが、春の季語として俳句でよく使われてきました。

  • 鵯の尾のずぶぬれてとぶ雨水かな(原石鼎)
  • 雨水より啓蟄までのあたたかさ(後藤夜半)
  • 大楠に諸鳥こぞる雨水かな(木村蕪城)

「あまみず」と詠んでしまいそうですが、5・7・5で考えると「うすい」の方が正しいのがわかりますよね。

雛人形を出すのに良い時期

雨水の期間に雛祭・桃の節句があるけど、関係ないの?と思うかもしれませんが、明治初期はでは旧暦だったため、3月3日は今の暦で言えば4月上旬から中旬くらいでした。

なお雛祭等の節句は、二十四節気とは関係ないところで決められたものなので、雨水とも関係してきません。ただし雨水頃に雛人形は出すのが良いと言われることもあるので、雨水を基準に雛人形を出しても良いかもしれません。

よく言われるのが立春の時に出すのが良いと言われていますが、立春だと旧暦においては年が明けてないこともあるのですが、雨水であれば旧暦でも年が明けています。

雨水に関すること

雨水に関するさまざまなことを追加していきます。

まだまだ寒い雨水

日本は四季のある国ですが、雨水の時期にちょうど雪よりも雨になる場所と言えば、南東北から北関東の山間部に近い平野部でしょう。

それより西(主に太平洋側)はそもそも雪がほとんど振りませんからね。

でも北東北から北海道はまだまだ雪の季節で違和感もあるかと思います。

そもそも二十四節気が登場した中国の内陸部の様子を伝えている言葉なので、日本の気候とは一致しないということもあることは知っておいた方が良いかもしれません。

北東北から北海道にかけて、雪から雨に変わる頃と言えば3月中旬から下旬にかけてです。

半月ほどズレていることになります。

三寒四温の時期と重なる雨水

三寒四温という言葉を聞いたことがある方もいますよね。

三寒四温(さんかんしおん)とは冬季に寒い日が3日ほど続くと、そのあと4日ほど温暖な日が続き、また寒くなるというように7日周期で寒暖が繰り返される現象です。

朝鮮半島や中国北東部に典型的に現れる現象で、日本でもみられることがあります。

この三寒四温にあたる時期がちょうど雨水の頃と重なります。

雨水の七十二候

二十四節気の1つを更に3つに分けている七十二候

雨水の七十二候は下記のものです。

春らしさが徐々に現れてくる候となっています。

雨水に関するリンク

 

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