天神にはいろいろな意味合いがありますが、ここでは菅原道真公の縁日である天神について説明します。
毎月25日が菅原道真公の縁日とされており、かつては暦に「天神」と記載されていました。
天神および、初天神・終天神、そしてお祭りである「天神祭」について説明します。
縁日における天神とは
- 天神の読み方:てんじん・てんしん
学問・雷の神である菅原道真が25日に亡くなったことから、毎月25日を菅原道真公の縁日として「天神」としています。
年最初の天神である1月25日を「初天神」と言い、年最後の12月25日を「終い天神」と言い、特別な縁日とされています。
また24日を「宵天神」、26日を「残り天神」ということもあります。
また2月25日は菅原道真公が生まれた日であることから天満宮・天神社では「天神祭」「天神講」というお祭りを行っています。
菅原道真公が学問の神・合格祈願にご利益があるとされており、25日に参拝するとよりご利益があるとされています。
旧暦から新暦の25日へ
元々は旧暦の25日が天神の縁日でしたが、明治に入り新暦となった後は新暦の25日が天神の縁日となっています。
一部の神社で旧暦の2月25日に天神祭を行うところはあります。
初天神
年最初の天神である1月25日は「初天神」として特別縁起が良い、ご利益がある日とされていますが、もう1つ「初天神」には意味があります。それは古典落語の演目です。
毎年1月25日に天満宮で行なわれる年の初めの祭りに出かけた、父親と息子の絆を描いているそうです。
天神祭
2月25日は天満宮や天神社における祭りの日であり「天神祭」と言われました。
ただし有名な天神祭である大阪天神祭は7月25日に行われます。
また天神の縁日を「天神祭」としている場合もありますし、初天神を「天神祭」としていることもあります。
菅原道真公と天神の結びつき
天神は元々、「天の神」「あまつがみ」を意味しています。
天変地異を支配する神が天神とされ、雷電鳴動はその神の神威(神の威光・威力)であると考えられていました。
非業の死を遂げた人の怨霊が天に響いて雷電を起こすと考えられていました。
菅原道真公は、左遷されて九州でわびしく没したとされていますが、亡くなった後に京都で雷電・天変地異がしきりに起こったそうで、人々は菅原道真公の祟りであるとして恐れ、朝廷も慰霊に力を尽くしたそうです。
それ以降、菅原道真公と火雷天神とする信仰が起こり、道真公が生前すぐれた学者であったことから、天神はいつしか文道・学問の大祖として祀られるようになりました。
この天神(雷神)に対する信仰を天神信仰と言います。
天神信仰をしている方々が特に熱心に25日の天神の縁日に通っていました。
以上、縁日の天神についてでした。
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