春分の日と言えば、国民の休日ですが学生ともなると春休みと重なり、あまり大切に思えない祝日かもしれませんね。
でも春分ってどういう日なのかな?と思う方も多いと思います。
春分は天文学的に見るものと暦的に見るものがありとても大切な日です。
春分とは?春分の日とは
春分ってどういう意味?春分の時期は?

春分(しゅんぶん)は、1年間を24つの季節で表す二十四節気の4番目にあたり、3月20日もしくは3月21日くらいから約2週間の期間を指します。二月中とも言われることがあります。暦の上では春を意味し、この日を境に昼の長さが夜よりも長くなっていきます。
なお春分は昼と夜の長さが同じになる日とされていますが、厳密には昼の方が若干長くなっています。
また「春を分ける」と書くことからわかる通り、春の訪れ・春の深まりを告げる日ともされており、桜の花が徐々に咲いてくる時期にもなります。
春分の読み方は?
春分の読み方は「しゅんぶん」です。
- 読み方:しゅんぶん
英語だと「vernal equinox」と言います。「equinox」と書く場合もありますが、この場合だと春分・秋分、両方の意味になります。
天文学的・科学的な春分とは

天文学的・科学的な春分とは、黄道と天の赤道が南から北に交わる瞬間(基本的には分単位)のことです。太陽の角度が0度となります。夏至は90度・冬至は270度です。
まず上記の図を見てください。
この球体を天球と良い、天球には太陽が通る道が出来ます。この道を黄道と言います(正確には人の目で見て太陽が通る道)。
そして自転軸に対して地球の中心から直角(垂直)にした面を天球の描いたのが「天の赤道」です。
この黄道と天の赤道が交わる瞬間が年に2回あります。南側から北側に交わる日を春分、北側から南側に交わるのが秋分となります。
春分は日本や中国だけの文化だと思っている方もいるかもしれませんが、天文学的に見ると世界中で使われているものです。
時間は国で違うため、春分の日や時間も異なってきます。下記は世界時と日本での春分の日と時間を2000年から2050年まで表したものです。
| 年 | 世界時の 春分の日 |
世界時 での春分 |
日本の 春分 |
日本での 時間 |
| 2000年 | 3月20日 | 7:35 | 3月20日 | 16:35 |
| 2001年 | 3月20日 | 13:31 | 3月20日 | 22:31 |
| 2002年 | 3月20日 | 19:16 | 3月21日 | 4:16 |
| 2003年 | 3月21日 | 1:00 | 3月21日 | 10:00 |
| 2004年 | 3月20日 | 6:49 | 3月20日 | 15:49 |
| 2005年 | 3月20日 | 12:33 | 3月20日 | 21:33 |
| 2006年 | 3月20日 | 18:26 | 3月21日 | 3:26 |
| 2007年 | 3月21日 | 0:07 | 3月21日 | 9:07 |
| 2008年 | 3月20日 | 5:48 | 3月20日 | 14:48 |
| 2009年 | 3月20日 | 11:44 | 3月20日 | 20:44 |
| 2010年 | 3月20日 | 17:32 | 3月21日 | 2:32 |
| 2011年 | 3月20日 | 23:21 | 3月21日 | 8:21 |
| 2012年 | 3月20日 | 5:14 | 3月20日 | 14:14 |
| 2013年 | 3月20日 | 11:02 | 3月20日 | 20:02 |
| 2014年 | 3月20日 | 16:57 | 3月21日 | 1:57 |
| 2015年 | 3月20日 | 22:45 | 3月21日 | 7:45 |
| 2016年 | 3月20日 | 4:30 | 3月20日 | 13:30 |
| 2017年 | 3月20日 | 10:28 | 3月20日 | 19:28 |
| 2018年 | 3月20日 | 16:15 | 3月21日 | 1:15 |
| 2019年 | 3月20日 | 21:58 | 3月21日 | 6:58 |
| 2020年 | 3月20日 | 3:49 | 3月20日 | 12:49 |
| 2021年 | 3月20日 | 9:37 | 3月20日 | 18:37 |
| 2022年 | 3月20日 | 15:33 | 3月21日 | 0:33 |
| 2023年 | 3月20日 | 21:24 | 3月21日 | 6:24 |
| 2024年 | 3月20日 | 3:06 | 3月20日 | 12:06 |
| 2025年 | 3月20日 | 9:01 | 3月20日 | 18:01 |
| 2026年 | 3月20日 | 14:45 | 3月20日 | 23:45 |
| 2027年 | 3月20日 | 20:24 | 3月21日 | 5:24 |
| 2028年 | 3月20日 | 2:16 | 3月20日 | 11:16 |
| 2029年 | 3月20日 | 8:01 | 3月20日 | 17:01 |
| 2030年 | 3月20日 | 13:51 | 3月20日 | 22:51 |
| 2031年 | 3月20日 | 19:40 | 3月21日 | 4:40 |
| 2032年 | 3月20日 | 1:21 | 3月20日 | 10:21 |
| 2033年 | 3月20日 | 7:22 | 3月20日 | 16:22 |
| 2034年 | 3月20日 | 13:16 | 3月20日 | 22:16 |
| 2035年 | 3月20日 | 19:01 | 3月21日 | 4:01 |
| 2036年 | 3月20日 | 1:01 | 3月20日 | 10:01 |
| 2037年 | 3月20日 | 6:49 | 3月20日 | 15:49 |
| 2038年 | 3月20日 | 12:39 | 3月20日 | 21:39 |
| 2039年 | 3月20日 | 18:31 | 3月21日 | 3:31 |
| 2040年 | 3月20日 | 0:10 | 3月20日 | 9:10 |
| 2041年 | 3月20日 | 6:05 | 3月20日 | 15:05 |
| 2042年 | 3月20日 | 11:52 | 3月20日 | 20:52 |
| 2043年 | 3月20日 | 17:26 | 3月21日 | 2:26 |
| 2044年 | 3月19日 | 23:19 | 3月20日 | 8:19 |
| 2045年 | 3月20日 | 5:06 | 3月20日 | 14:06 |
| 2046年 | 3月20日 | 10:56 | 3月20日 | 19:56 |
| 2047年 | 3月20日 | 16:51 | 3月21日 | 1:51 |
| 2048年 | 3月19日 | 22:32 | 3月20日 | 7:32 |
| 2049年 | 3月20日 | 4:27 | 3月20日 | 13:27 |
| 2050年 | 3月20日 | 10:18 | 3月20日 | 19:18 |
上記のように春分の時間は決まっているものの、他の天体の影響を受けてごく僅かにズレることもあります。そのため、毎年2月1日に国立天文台が翌年度の春分の日付を発表しています。
なお3月20日か3月21日が春分になることが多いですが、今のところ世界時では2044年に、2092年には日本で3月19日が春分になる予定です。管理人はすでに他界しています…
暦・二十四節気における春分
天文学的な春分は瞬間ですが暦や二十四節気における「春分」は1日もしくは、特定の期間のことを指しています。
一般的に使われる「春分」というのは3月20日や3月21日の1日ですが、期間における春分は、二十四節気の春分の次である「清明」までのことを指すこともあります。
期間における春分は下記の通りです。
- 2021年は3月20日から4月3日
- 2022年は3月21日から4月4日
- 2023年は3月21日から4月4日
- 2024年は3月20日から4月3日
- 2025年は3月20日から4月3日
- 2026年は3月20日から4月4日
- 2027年は3月21日から4月4日
天文学的な春分の時から春分点(黄道が0度となった時点)から角度で15度太陽が移動した時が「清明」になるため、その前日までの期間を春分としている訳です。
祝日としての春分の日
もっとも一般的なのが祝日としての春分の日でしょう。
1948年(昭和23年)に公布・施行された国民の祝日に関する法律(「祝日法」、昭和23年法律第178号)によって制定されました。
同法第2条では「自然をたたえ、生物をいつくしむ。」ことを趣旨としています。
春分の日が国民の祝日になったのは1948年(昭和23年)からですが、1878年(明治11年)から、春季皇霊祭という名称で休日にはなっていました。
春分としての行事
春分ならではの日本の行事はいくつかあります。
お彼岸としての春分
春分はお彼岸の期間を決める場合にも使われています。
春分の日・秋分の日を中日(なかび)として、前後各3日間を合わせた7日間(年間で14日間)がお彼岸とされています。
| 1 | 彼岸の 期間 |
彼岸入り |
| 2 | ||
| 3 | ||
| 4 | 春分 お彼岸の中日 |
|
| 5 | ||
| 6 | ||
| 7 | 彼岸明け |
「寒さ暑さも彼岸まで」という慣用句もありますが、天文学的に見ても日中の長さが入れ替わる日でもあるため、上手く出来た慣用句だと思いませんか?
仏教としての春分=お彼岸のお墓参り
お彼岸にはお墓参りをするという人も多いと思います。仏教では「春季彼岸会」というものが行われ、お墓参りが年中行事として行われています。
神道としての春分=社日・戌の日の参詣

春分に最も近い戌の日は、社日として氏子が氏神たる神社に参詣して、五穀豊穣を祈るようになっていました(秋分は、収穫への感謝)。
春分の日に近い戌の日である社日は下記の日程になっています。
- 2021年:3月21日
- 2022年:3月16日
- 2023年:3月21日
- 2024年:3月25日
- 2025年:3月20日
- 2026年:3月25日
- 2027年:3月20日
春分に関すること
春分に関するさまざまなことを追加していきます。
春分の日の雑学
よく昼の長さと夜の長さがほぼ等しくなるとされるが、実際には昼の方が14分ほど長くなっています(日本の場合)。
これは赤道から離れれば離れるほど時間の差が大きくなります。
春分の七十二候
二十四節気の1つを更に3つに分けている七十二候
春分の七十二候は下記のものです。
春本番を感じさせてくれる候となっています。

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