小暑(しょうしょ)は、例年7月7日もしくは7月6日に訪れる二十四節気の11番目の暦で、六月節とも言われています。
「大暑来れる前なればなり」と暦便覧には記されており、梅雨明けが近づき、暑さが本格的になる頃という意味になります。
あまり使われない言葉ですが、小暑について説明します。
小暑とは?
小暑は、二十四節気において2番目に配置されています。太陽黄経が105度の時です。
と書いてもわかりにくいですよね。小暑には大きく分けて3つの意味があります。
天文学的な小暑
小暑とは太陽黄経が105度の時と説明されますが、どういう意味かと言えばまず下記の図を見てください。
地球を丸い球体の中心に置いたと考えて下さい。
この球体を天球と良い、天球には太陽が通る道が出来ます。この道を黄道と言います(正確には人の目で見て太陽が通る道)。
そして自転軸に対して地球の中心から直角(垂直)にした面を天球の描いたのが「天の赤道」です。
この黄道と天の赤道が交わる瞬間が年に2回あります。南側から北側に交わる日を春分、北側から南側に交わるのが秋分となります。
春分の日は太陽黄経が0度となり、夏至が90度・秋分が180度・冬至が270度です。
小暑は夏至の次で、太陽黄経度が105度となります。
天文学的に小暑の時間(瞬間)は決められています。
時間は国で違うため、小暑の日や時間も異なってきます。下記は世界時と日本での小暑の日と時間を2000年から2050年まで表したものです。
年 | 世界時の日 | 世界時 | 日本の日 | 日本での時間 |
2000年 | 7月6日 | 19:14 | 7月7日 | 4:14 |
2001年 | 7月7日 | 1:07 | 7月7日 | 10:07 |
2002年 | 7月7日 | 6:56 | 7月7日 | 15:56 |
2003年 | 7月7日 | 12:36 | 7月7日 | 21:36 |
2004年 | 7月6日 | 18:31 | 7月7日 | 3:31 |
2005年 | 7月7日 | 0:17 | 7月7日 | 9:17 |
2006年 | 7月7日 | 5:51 | 7月7日 | 14:51 |
2007年 | 7月7日 | 11:42 | 7月7日 | 20:42 |
2008年 | 7月6日 | 17:27 | 7月7日 | 2:27 |
2009年 | 7月6日 | 23:13 | 7月7日 | 8:13 |
2010年 | 7月7日 | 5:02 | 7月7日 | 14:02 |
2011年 | 7月7日 | 10:42 | 7月7日 | 19:42 |
2012年 | 7月6日 | 16:41 | 7月7日 | 1:41 |
2013年 | 7月6日 | 22:35 | 7月7日 | 7:35 |
2014年 | 7月7日 | 4:15 | 7月7日 | 13:15 |
2015年 | 7月7日 | 10:12 | 7月7日 | 19:12 |
2016年 | 7月6日 | 16:03 | 7月7日 | 1:03 |
2017年 | 7月6日 | 21:51 | 7月7日 | 6:51 |
2018年 | 7月7日 | 3:42 | 7月7日 | 12:42 |
2019年 | 7月7日 | 9:20 | 7月7日 | 18:20 |
2020年 | 7月6日 | 15:14 | 7月7日 | 0:14 |
2021年 | 7月6日 | 21:05 | 7月7日 | 6:05 |
2022年 | 7月7日 | 2:38 | 7月7日 | 11:38 |
2023年 | 7月7日 | 8:30 | 7月7日 | 17:30 |
2024年 | 7月6日 | 14:20 | 7月6日 | 23:20 |
2025年 | 7月6日 | 20:05 | 7月7日 | 5:05 |
2026年 | 7月7日 | 1:56 | 7月7日 | 10:56 |
2027年 | 7月7日 | 7:37 | 7月7日 | 16:37 |
2028年 | 7月6日 | 13:29 | 7月6日 | 22:29 |
2029年 | 7月6日 | 19:22 | 7月7日 | 4:22 |
2030年 | 7月7日 | 0:54 | 7月7日 | 9:54 |
2031年 | 7月7日 | 6:48 | 7月7日 | 15:48 |
2032年 | 7月6日 | 12:40 | 7月6日 | 21:40 |
2033年 | 7月6日 | 18:24 | 7月7日 | 3:24 |
2034年 | 7月7日 | 0:16 | 7月7日 | 9:16 |
2035年 | 7月7日 | 6:00 | 7月7日 | 15:00 |
2036年 | 7月6日 | 11:56 | 7月6日 | 20:56 |
2037年 | 7月6日 | 17:54 | 7月7日 | 2:54 |
2038年 | 7月6日 | 23:31 | 7月7日 | 8:31 |
2039年 | 7月7日 | 5:25 | 7月7日 | 14:25 |
2040年 | 7月6日 | 11:18 | 7月6日 | 20:18 |
2041年 | 7月6日 | 16:57 | 7月7日 | 1:57 |
2042年 | 7月6日 | 22:46 | 7月7日 | 7:46 |
2043年 | 7月7日 | 4:26 | 7月7日 | 13:26 |
2044年 | 7月6日 | 10:14 | 7月6日 | 19:14 |
2045年 | 7月6日 | 16:07 | 7月7日 | 1:07 |
2046年 | 7月6日 | 21:39 | 7月7日 | 6:39 |
2047年 | 7月7日 | 3:29 | 7月7日 | 12:29 |
2048年 | 7月6日 | 9:25 | 7月6日 | 18:25 |
2049年 | 7月6日 | 15:07 | 7月7日 | 0:07 |
2050年 | 7月6日 | 21:00 | 7月7日 | 6:00 |
上記のように小暑の時間は決まっているものの、他の天体の影響を受けてごく僅かにズレることもあります。そのため、毎年2月1日に国立天文台が翌年度の春分の日付や二十四節気、小暑の日付を発表しています。
暦・二十四節気における小暑
天文学的な小暑は瞬間ですが暦や二十四節気における「小暑」は1日もしくは、特定の期間のことを指しています。
- 2021年は7月7日から7月21日
- 2022年は7月7日から7月22日
- 2023年は7月7日から7月22日
- 2024年は7月6日から7月21日
- 2025年は7月7日から7月21日
天文学的な小暑の時から黄道の角度で15度太陽が移動した時が「大暑」になるため、その前日までの期間をとしている訳です。
季節としての小暑
小暑は6月節とも言われます。
二十四節気は1つが概ね15日間で2つ合わせると約30日になり、2つの組み合わせで月を表すようなことがあり、二十四節気で決める月を1月節、1月中というように「節月」と言います。
主に暦注(暦に記載される日時・方位などの吉凶、その日の運勢などのこと)で今でも使うことがあります。
小暑としての行事
小暑としての行事・風習・イベントは特にありません。
ただし暑中お見舞は、諸説ありますが、小暑から立秋前日(概ね8月8日頃)までに出すものとされているので、風習としては暑中お見舞を出す頃合いの始まりの時期と言えます。
暑中お見舞に関しては、大暑から立秋前日、梅雨明けから立秋前日までという説もあります。
ただ梅雨明けまでの小暑に暑中見舞いを出すのは早いので、梅雨明け後が良いとはされています。
暑中は、夏の土用の18日間のことを指しているので、立秋の直前18日間が本来の暑中になると言われています。夏の土用入は小暑中になります。
七夕は小暑とは直接は関係なし
七夕は節句であり、節という文字と時期的に二十四節気・小暑と関係するということを言う人もいますが、これは間違いです。
七夕はたしかに節句ではありますが、二十四節気は関係していません。七夕は元々旧暦の7月7日なので、8月中旬くらいになることが多くなっています。
七夕行事は今でも旧暦で行うところもありますが、一般的には新暦の7月7日に行うことが多くなっています。
小暑に関すること
小暑に関するさまざまなことを追加していきます。
小暑は梅雨入りの判断に
小暑になっても梅雨入りしない場合、「梅雨入り」の発表は特定できずとなることがあります。
四国地方、北陸地方、近畿地方などでは「梅雨入り特定せず(梅雨入りなし)」となることがあるそうです。
元々梅雨の無い北海道では例年、他の地方の梅雨入りと同じ天気図になって雨が降り続けることもあるんですけどね。
小暑の七十二候
二十四節気の1つを更に3つに分けている七十二候
小暑の七十二候は下記のものです。
小暑に関するリンク
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