月火水木金土日、今でこそ普通に曜日を表す言葉として使っている七曜ですが、明治9年(西暦1876年)になってから曜日を表すものとして使われるようになるまでは、六曜(大安や友引)と同様、吉兆を表すものに過ぎませんでした。
七曜はどういう内容の吉兆だったのか説明します。
七曜の吉兆
七曜の吉兆は下記のようになっていました。
日曜星
- 吉凶:吉
この日は万事よし。財宝に縁あり、商人は利徳倍増、不信心の輩は病あるか、食あたりあるか、妻子に水損あるか、口舌ごとあるか、食あたりなどあるべし。信心して良し、家造り普請など悪し。
月曜星
- 吉凶・吉
この日は万事良し。ただし不信心の輩は火難・水難にあうことあり、つつしむべし。又、鼻・口中・腹中をわずらう事ある日なり、気をつくべし。婚姻、出行に悪し。
火曜星
- 吉凶:凶
この日は旅立万事悪しく、そのうちにも2、3、5、7、9、11月のうち、この日にあたれば病事あるか、災い事か損多くあるべし。つつしみて良し。
水曜星
- 吉凶:吉
この日はまことの信心の輩は、内か外に喜び事あり。財宝を求むるも、商いの道にも良し。ただし水辺をつつしむべし。平人は2、3月のうち、この日にあたれば水損か病い事か、口舌盗人事あり。入学は良し。
木曜星
- 吉凶:吉
この日は万事よし。正直なる人は財宝を得、少しの災いは消えうせ、大なる災いも小に変ず。ただしこの日木を切ることを忌むべし。牛馬にたたるか、口舌あり。衣を裁ち、入学などの凶。
金曜星
- 吉凶:凶
この日は万事凶。口舌、口論、刃ものなどにて怪我あり。つつしむべし。信心の輩は諸事に利徳あり。春は旅立ち悪し、災難来る日なり。
土曜星
- 吉凶:凶
この日は口舌事あり。腹中のわずらいあり。男の腫物、女ははらむことあり。正、3、5、6月のうち、この日にあたれば病ひ事あるか、公事訴訟事あるか、損をすることあり。病いなき家には、憂いごとあり。つつしみて良し、ただし井戸掘、竃つくるに良し、婚礼には悪し。
七曜に関すること
七曜に関することを記していきます。
七曜が入る前の日本の日にちの感覚
週・七曜が導入される前の日本は、そもそも定休日という概念がありませんでした。
そもそも戦国時代や農業において、日曜日だから戦闘をしない、日曜日だから農業をしない、なんて感覚は当然なく、時間においても十二支で管理していて曖昧だったため、今よりも時間に関しては非常にルーズでした。
何より江戸時代の日付の計算は、借金の返済や質草の質流れなどで当月は何日あるかわかればよく大抵は29日か30日で、七曜は煩わしくて不必要とされ日常生活で使われていませんでした。
せいぜい使われていたのは半月という単位か10日間ごとの旬間くらいです。
明治時代に入り、西洋諸国と同等に並ぶためには西洋の文化を取り入れるということで七曜が1週間として取り入れられましたが、実際に民間に普及したのが1945年以降、戦後と言われています。
つまり日本全国で1週間・七曜が使われはじめてまだ80年ほどしか経過していないことになります。