金曜日は今でこそ休日まえの最後の平日であり、1つの曜日に過ぎませんが、実際に七曜が入ってきた当時は六曜同様、吉凶を占うものでした。
七曜に吉凶があった時代、金曜・金曜星はどのような吉兆だったのか説明します。
金曜星の吉兆
- 吉凶:凶
この日は万事凶。口舌、口論、刃ものなどにて怪我あり。つつしむべし。信心の輩は諸事に利徳あり。春は旅立ち悪し、災難来る日なり。
増補暦略註には上記のように書かれています。
金曜日は「華金」と呼ばれるほど嬉しい人も多く、気分的には吉だと考えている人が現代では多いように思いますが、昔は凶日だったということが信じ難いかもしれません。
口舌は、言い争い・口喧嘩と言う意味です。
金曜星の意味
金曜星は、金星のことです。
日本語や朝鮮語は金星の意味となっています。
英語での金曜日・Fridayは北欧神話のオーディンの妻フリッグ(Frigg」のアングロサクソン系のFrigeの日に由来するとも、同じ北欧神話の女神フレイヤのフレイヤの日から来ているとされています。
ただフリッグは愛の女神ということでローマ神話のウェヌス(一般的にはビーナス)と同一視されたためとされています。ビーナスは金星を意味します。
英語の場合、曜日の語源は星に関係なくても結局、同一の星に行き着くことが多くなっているのは偶然と考えるべきか、なにか関係しているのかな?って思いますよね。
金曜星・金曜日に関すること
金曜星・金曜日に関することを記していきます。
九曜星の金曜星
- この星は半吉なり
- 信仰の人は万事成功し易く売買耕作に利あり
- 北に向かうてなす事大吉
占星術における九曜は七曜が元となっています。
仏教や神道と結びつき、仏教(お寺)では今でも九曜における吉凶で厄年同様厄払いを推奨している場合があります。
金曜星は九曜における4番目で、阿弥陀如来が配置されていますが、宗派等によっては勢至菩薩等が配置されていることもあります。
13日の金曜日
13日の金曜日は不吉な日とされています。
不吉とされる理由の1つに「イエス・キリストが磔刑につけられたのが13日の金曜日だから」というのがありますが、これは間違ってると現在ではされています。そもそもなぜ13日の金曜日が不吉な日となったか定説はありません。
北欧神話によるもの、キリストの最後の晩餐によるもの、いろいろと起源は主張されていますが、日本においては映画「13日の金曜日」がもっとも原因になっているのでしょうね。
また不吉とされるのは、英語圏の多くとフランス・ドイツであって、キリスト教徒の多いイタリヤやスペインでは別の日が不吉の日とされています。
何を持って不吉とするか、それぞれの国の文化的・宗教的なものがあって、それを知ることで昔の人は何を恐れていたのかわかります。
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