1月の上旬、2月の中旬、3月の下旬、こういう言い方を頻繁に行いますが、この「旬」とは元々どういう意味だったのかご存知でしょうか?
実は干支の十干(甲乙丙丁…)が由来しています。
上旬・中旬・下旬という言葉が生まれた理由をお伝えします。
干支を示す十干から上旬・中旬・下旬は生まれた、旬間について
干支は十干(甲乙丙丁…)と十二支(子丑寅卯…)の組み合わせのことですが、ともに数を表す言葉として古代中国で生まれました。
古代中国「殷(紀元前17世紀頃~紀元前1046年)」の時代は、10個の太陽が存在していたと考えられていました。
毎日交代で10個の太陽が上がり、10日で一巡すると考えられていました。
そのため十干はそれぞれの太陽につけられた名前と言われています。
十干は、1ヶ月を3分割して”旬”(10日単位)という単位を作り、十干という順序符号をつけました。
この太陽が10日で一巡することを「旬」と言います。
旬が3回あると1ヶ月となる訳です。
ひと月を3つにわけて「上旬」「中旬」「下旬」と呼ぶのはこの「旬」に由来しています。
- 1日から10日まで:上旬
- 11日から20日まで:中旬
- 21日から30日(もしくは月の最終日)まで:下旬
また「旬」という言葉には10日間という意味合いもあります。
この場合「旬」は「しゅん」とは読まず「じゅん」と読みます。
旬は10日間の単位であることから10日間の単位のことを「旬間」といも言います。
現在では旬間ではなく、週間が一般化されていますが、過去の暦では少ないながらも「旬間(10日間区切り)」が使われてた国もあります。
フランス革命暦では旬と同様、1ヶ月を10日ずつ3つの「デカード」にわけていました。
旬間の行事もある
10日間を「旬間」としていることで、旬間の概念で10日間行われるイベント・行事もあります。
例えば「春の全国交通安全運動」「秋の全国交通安全運動」は例年4月6日から4月15日の10日間・9月21日から9月30日の10日間ですが、これは旬間から10日間となっています。
またイベント名に旬間を入れているものもあります。
「鉄道の日・鉄道の旬間」は例年10月14日の鉄道の日を基準にして10月11日から10月20日まで行われるイベント・行事です。
今では1週間という区切りが多くなったものの、10日間で行われるのは旬間が影響している場合が多くなっています。
上旬と初旬の違いは?
上旬と似た言葉で初旬という言葉があります。
では上旬と初旬の違いは何かというと違いはありません。
ただ感覚的な問題として「初旬」は季節性が高く使われることが多く、また「初」という言葉には「めでたい」というイメージがあります。
- 初孫という言葉はあるけど、終孫という言葉は無い
- 初旬という言葉はあるけど、終旬という言葉は無い
「旬」を紹介しているサイトでも
- 初旬→中旬→下旬
- 上旬→中旬→下旬
両方の言い回しが使われています。
上旬・中旬・下旬、旬間に関すること
上旬・中旬・下旬および旬間に関することを追加していきます。
コメント