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仏滅の吉凶(運勢)と冠婚葬祭の扱い・六曜の仏滅について

仏滅の吉凶(運勢)と冠婚葬祭の扱い・六曜の仏滅について 六曜

仏滅はカレンダーにもよく記されている暦注(暦に記載される日時・方位などの吉凶、その日の運勢などの事項のこと)です。

実際にどういう運勢・吉凶となるのか、冠婚葬祭においてどう考えれば良いのかも詳しく解説します。

基本的には凶日であり、「何事も遠慮する日、病めば長引く、仏事はよろしい」とされています。

仏滅の読み方と意味

仏滅の読み方「ぶつめつ」

仏滅の読み方は「ぶつめつ」のみです。他の六曜は大安を除き、いくつかの読み方がありますが、仏滅は「ぶつめつ」だけです。

もとは「虚亡」と言い、勝負なしという意味でした。さらに「空亡」とも称されていましたが、これを全てが虚しいと解釈して「物滅」と呼ぶようになり、仏の功徳もないという意味に転じて「佛(仏)」の字が当てられたと言われています。

仏が滅する日と言われていますが、六曜は仏教とは関係ないため、本来は間違った解釈とされています。

なお物滅として、「物が一旦滅び、新たに物事が始まる」とされ、大安よりも物事を始めるのには良い日という解釈もあります。考え方次第です。

仏滅は1日悪い日

赤口や友引でも1日のうち正午だけは吉となっていたり、先勝・先負では午前中や午後、どちらかは吉となっていますが、仏滅だけは1日中が悪い日・凶日となっています。

ただ仏事に関してだけは問題なしと言われています。

仏滅が1日になる旧暦の月

六曜は旧暦の月の1日に6つの六曜のどれかが配置され「先勝→友引→先負→仏滅→大安→赤口」の順番で繰り返されます。

旧暦の4月と10月の1日が仏滅と決まっており、今も昔(江戸時代)も変わっていません。

ただし日本に六曜が入ってきた時は、旧暦の4月10月の1日は「赤口」となっていました。

出典や時代 時代 年代 六曜の言い方 4月・10月
1日の六曜
事林広記 中国
宋時代
960~
1279年
六壬時課 赤口
万宝全書 中国
明時代
1368~
1644年
六壬掌訣 赤口
通徳類情書 中国
清時代
1644~
1912年
(1772年)
小六壬 留連・小吉
頭書長暦 貞享5年 1688年 大安・即吉
日取りのこと
赤口
和漢三才図絵 正徳年間 1710年頃 六壬時課 赤口
永暦雑書 天保6年 1825年 壬時のうらなひ 赤口
天保大雑書 1831~
1845年
物滅
安政雑書 1855~
1860年
孔明六曜日繰 物滅
明治以降 1868年~ 六曜・六輝 仏滅

*出典「現代 こよみ読み解き辞典」(柏書房 岡田 芳朗・阿久根末忠)

日本に六曜が入ってきてから、旧暦の4月と10月は赤口だったものが物滅に切り替わり、そして仏滅になりました。

なんかコロコロと変わっていて、大丈夫かな?と思うかもしれませんが、運勢・占い・吉凶なんてそんなもので、縁起を担ぐのに少し使うくらいで良いと思えてきませんか?

仏滅という言葉の推移

仏滅という言葉が生まれたのは明治期になってからとされています。

六曜が日本に入ってきた当時・室町時代の頃は「空亡」となっていました。寛政時代(18世紀後半)に「虚亡」となり幕末頃に「物滅」となって、明治期に「仏滅」となりました。

  • 空亡→虚亡→物滅→仏滅

元々中国では「空亡」だった訳です。

空亡という言葉を聞いて、想像するものは何でしょうか?四柱推命を想像する方もいるのではないでしょうか?

四柱推命で言う「空亡」は六星占術の「大殺界」算命学の「天中殺」です。ともに非常に縁起の悪いものですよね。

また12年間のうちの2年間、12ヶ月のうちの2ヶ月、12日のうちの2日間に訪れるとされていますが、12日のうちの2日間というのは、六曜が2周りする期間でもあって、一致しています。

偶然かもしれませんし、六曜の元となったものが中国を元とする占術と同じだったのかもしれませんね。

仏滅の冠婚葬祭や買物・契約の吉凶や運勢

仏滅の冠婚葬祭や気になる買物、契約の吉凶・運勢について説明します。

成人式や七五三等の年齢の節目の祭り事

冠婚葬祭の「冠」は成人式を指しますが、七五三等の年齢による節目の祭り事も含めることがあります。

仏滅における成人式や七五三については、六曜は関係無いので問題ありません。

成人式は1月の第2月曜日と決まっており、地域によっては前日の日曜に行うこともあり、日付の変更は出来ません。

七五三で言えば基本は11月15日ですが、その日に近い土日にすることも多いですし、北海道では10月15日を七五三にしている神社もあります。

ただ縁起を担ぐという意味で、成人式には出ないけど写真だけ撮るのなら仏滅の日はやめておいたり、七五三で11月15日以外に神社に行くのなら仏滅の日はやめておくというのも、ありだとは思います。

仏滅における結婚式・入籍

仏滅は結婚式・入籍には向いてないと言われています。また敬遠される傾向にあります。

ただ教会での結婚式なら全く宗教的に関係ありませんし、神前だとしても宗教的に全く関係ありません。

しかしながら、親族の方、特に親御さんが非常に嫌がると思うので、他の日に結婚式や入籍が可能なら、ズラした方が良いかもしれません。

また仏滅には料金の割引を行う結婚式場もあるので、お金をかけたくない、六曜を気にしない若い世代だと気にしないで申し込むこともあります。

仏滅における葬儀やお通夜

葬儀やお通夜はほぼ仏教葬儀になると思います。六曜は仏教とは本来全く関係ないものなので、気にすることはありません。

むしろ仏滅が仏教と関係ないのに仏事は問題なしとされている六曜です。

仏滅の日のお通夜・葬儀は特に問題なしとされる傾向にあります。

むしろ年配の方を中心に友引の方が葬儀は嫌がられます。

しかし年配の方で気難しい人がいるのも事実です。

  • 仏滅と「仏」がつくから葬儀に良い
  • 仏滅は仏がいない(滅している)から葬儀は良くない

両方を言う人がいることです。まったもってどっちやねん!状態です。

気にしすぎていると逆に不便なので、仏滅でも葬儀は関係なく進めても良いでしょう。

そもそも6日間で友引と仏滅で葬儀をしていけないなんていっていたら、3分の1は葬儀が出来なくなってしまい、非常に面倒です。

仏滅における祭り事(法事や法要等)

冠婚葬祭の「祭」は先祖の霊をまつる行事全般をさします。法事・法要がそれにあたります。

法事・法要を仏滅に行っても良いか?というとお葬式同様全く問題ありません。

法事・法要はほとんどの場合仏教方式で行うので、そもそも六曜とは関係ありません。そしてお寺の方に聞いてもらえばわかりますが、全く気にすることでは無いと言われます。

キリスト教であればもっと関係ないので気にすることは一切ありません。

ただ年配の方で仏滅の法事は嫌がる方もいるので、口うるさい年配者に出席してもらうのであれば、事前に確認した方が良いかもしれません。

仏滅における納車や引越し

仏滅の日に納車や引越しは問題ないか、気にされる方も多いと思います。

まず納車に関しては、縁起を担ぐのであれば仏滅以外の日にしてもらうのが良いでしょう。

引越しに関していえば、下記で異なってきます。

  • 荷物を持ち出す日と荷物を入れる日が同じ
  • 荷物を持ち出す日と荷物を入れる日が異なる

1日で荷出しも荷入れも終わらせる引越しであれば縁起をかついでやめておくのが良いかもしれません。

仏滅の日に荷物を出し、翌日に荷物を入れるのであれば、むしろ良い日取りかもしれません。

というのも旧暦の月末が仏滅だった場合を除き、仏滅の翌日は基本的に大吉です。

荷物を入れる、つまり新居での始まりが大吉になる訳なので、縁起を担ぐ意味でも良い日取りになります。

以上、仏滅についてでした。

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