弥生は3月の和風月名ですが、どうして弥生というのか、どういう意味があるのかまで、知っている方は少ないですよね。
弥生について詳しく説明した上で、3月の他の言い方・異称・別称についても説明します。
弥生とは
- 弥生の読み方:やよい
- 弥生の表す月:旧暦3月
- 弥生の季節・季語:春
- 弥生の他の言い方:-
弥生は正確には旧暦の3月を指す言葉・和風月名です。ただし現在は新暦の3月の別名としても用いられるようになっています。
弥生は季節としては春であり、春の季語にもなっています。3月なら春だよな~と思うかもしれませんが、昔のイメージとしては4月下旬から5月上旬くらいの晩春となっています。
弥生の語源と意味
枕草子にも3月(旧暦)の意味として「弥生」という言葉が登場します。
古来から「草木 弥生い 茂る月(くさき いやおい しげるつき)と言われており、つまり草木がいよいよ生い茂る月の意味で「くさきやおいづき」が詰まって「やよい」となったという説が有力になっています。
他の月では異論が出るものが、弥生に関しては異論はほぼ出ていません。
新緑の季節は4月から5月と言われますが、ちょうどその頃を指していることになります。
弥という文字には「あまねし、ひろくゆきわたる」という意味があるので「弥生い(いやおい)」で(草木が)非常に生い茂るという意味になります。
3月とはいつか?
弥生は本来、旧暦の3月でしたが、3月というのはいつのことなのか?と言えば明治初期までは2つの時期がありました。
- 旧暦における3月
- 二十四節気における3月
旧暦における3月
日本が明治初期まで使っていた暦は太陰太陽暦(いわゆる旧暦)でした。
旧暦表示における3月は、ここ数年であれば始まりが3月24日から4月20日の間、終わりが4月19日から5月19日の間となっています。今の暦に換算すると1ヶ月から2ヶ月近くズレることが普通にありました。
二十四節気における3月
概ね今の暦(新暦)で言えば4月5日くらいから5月4日くらいまでです。
東京より西であれば桜が終わった頃の季節です。
3月を意味する言葉。3月の別称・異称
3月を意味する言葉、3月の別称、異称はいろいろとあります。
- 建辰月(けんしんづき):十二直に関係してつけられた名称
- 晩春(ばんしゅん・くれのはる):3ヶ月ある春の最後の月だから
他にも下記のような異称があります。
桜月(さくらづき)、花月(かげつ)、季春(きしゅん)、早花咲月(さはなさきつき)、蚕月(さんげつ)、宿月(しゅくげつ)、桃月(とうげつ)、花見月(はなみづき)、春惜月(はるをしみつき)、雛月(ひいなつき)、夢見月(ゆめみづき)、末春(まつしゅん)、五陽(ごよう)、暮春(ぼしゅん)、末垂(まつすい)花老(かろう)
春だけあって花に因んだ名前がつけられることが多くなっています。
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