土脉潤起（つちのしょううるおいおこる）-雨水-初候-七十二候-第四候

土脉潤起（つちのしょううるおいおこる）は、七十二候の第四候の季節（略本暦による呼び名）です。

雨水の初候となり、「雨が降って土が湿り気を含む」という意味になります。

土脉潤起について詳しく説明します。

土脉潤起の読み方と詳しい意味

土脉潤起の読み方は下記の通りです。

「土脉潤起」は、雨水の初候ですが、雨水自体が雪から雨に変わる頃合いとされています。

雪から雨に変わって、凍てついた大地もゆっくりと湿り気を含んでくる頃合いを示した七十二候です。

元々日本向けに変更された時は「土脈潤起（どみゃくうるおいおこる）」となっていました。略本暦で現在のものとなりました。

土脉潤起の時期・期間は概ね2月19日から2月23日ころです。

正確な期間は下記の通りです。

二十四節気は年によって期間が変わるため、七十二候もそれぞれ期間が年によって変化します。

二十四節気・七十二候は元々中国で生まれたものです。二十四節気はほぼそのまま中国での書き方ですが、七十二候は中国のままだと意味が通じない部分や日本らしくない部分があり、江戸時代に入って渋川春海ら暦学者によって日本の気候風土に合うように改訂され、「本朝七十二候」が作成されました。

現在では、1874年（明治7年）の「略本暦」に掲載された七十二候が主に使われています。

元々の中国（宣言暦）の七十二候は下記のようになっています。

獺は「かわうそ」と読みます。水族館等にいるかわいい「かわうそ」のことです。

ただ「獺祭」だけだと日本酒を想像する方もいるのではないでしょうか？

獺祭魚（だっさいぎょ）、獺魚を祭る（たつうおをまつる）とは、カワウソ（獺）が、捕らえた魚を供物に並べ先祖を祭る様を指すそうです。カワウソは捕らえた魚を川岸に並べる習性があり、これを祭儀になぞらえたとのこと。

転じて多くの書物を調べ、引用する人の様を指す言葉にもなっています。

また獺祭魚の頃はちょうど旧暦での正月（旧正月）にあたることもあり、旧暦のお正月のことを獺祭ということもあるそうです。

土脉潤起に関することを紹介します。

土脉潤起は100年以上前に考えられたもので、今の季節感にあっているかとと言えば微妙なところもあります。

特に北東北から北海道ではまだまだ雪深く、大地は凍てついているので。

でも関東から西では今の季節感にあっていると言えます。

土脉潤起に関するリンクです。