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鶺鴒鳴(せきれいなく)-白露-次候-七十二候-第四十四候

鶺鴒鳴(せきれいなく)-白露-次候-七十二候-第四十四候 七十二候

鶺鴒鳴(せきれいなく)は、七十二候の第四十四候の季節(略本暦による呼び名)です。

白露の次候となり、「鶺鴒(せきれい)が鳴き始める」という意味になります。

鶺鴒鳴について詳しく説明します。

鶺鴒鳴の読み方と詳しい意味

鶺鴒鳴の読み方は下記の通りです。

  • せきれいなく

「鶺鴒」は「セキレイ」と読みます。セキレイは日本全国で見られる小鳥です。日本神話で登場するイザナギとイザナミにゆかりのある小鳥で、夫婦円満に縁起の良いと言われています。

鶺鴒鳴は、そのままセキレイが鳴き始めるという意味ではあり、秋になって鳴き始めるのか…と思う方も多いと思いますが、セキレイは1年を通じて鳴く鳥であり、むしろ繁殖期の春から初夏の方が鳴いています。

そのため、なぜ「鶺鴒鳴」という七十二候が生まれたのか少し不思議な部分です。

ただ見方によっては産卵期・抱卵期が終わり、雛が巣立って落ち着いた頃である9月中旬、仲睦まじく一緒に鳴いているセキレイの様子を表現したものなのかもしれません。

セキレイはセキレイでもセグロセキレイかキセキレイ

セキレイの中でも最もよく見られるのは「ハクセキレイ」です。

ハクセキレイ

ハクセキレイ

しかし「鶺鴒鳴」のセキレイはハクセキレイではなく、おそらくはセグロセキレイかキセキレイだと思われます。

元々ハクセキレイは日本においては北海道のみで繁殖していましたが、徐々に南下していき、全国に広がりました。1930年代の話です。

そのため七十二候が日本で普及した江戸時代、まだハクセキレイは本州で見かけることはほぼ無かったはずで、七十二候に登場するセキレイは江戸時代に関東から関西にかけて普通に見ることが出来たセグロセキレイかキセキレイがモデルになったと考えるのが普通です。

鶺鴒鳴-白露の次候の時期

鶺鴒鳴の時期・期間は概ね9月12日から9月16日ころです。

正確な期間は下記の通りです。

  • 2021年:9月12日~9月17日
  • 2022年:9月13日~9月17日
  • 2023年:9月13日~9月17日
  • 2024年:9月12日~9月16日
  • 2025年:9月12日~9月17日

二十四節気は年によって期間が変わるため、七十二候もそれぞれ期間が年によって変化します。

同時期の中国(宣明暦)の七十二候の名称と意味

二十四節気・七十二候は元々中国で生まれたものです。二十四節気はほぼそのまま中国での書き方ですが、七十二候は中国のままだと意味が通じない部分や日本らしくない部分があり、江戸時代に入って渋川春海ら暦学者によって日本の気候風土に合うように改訂され、「本朝七十二候」が作成されました。

現在では、1874年(明治7年)の「略本暦」に掲載された七十二候が主に使われています。

元々の中国(宣言暦)の七十二候は下記のようになっています。

  • 名称:玄鳥帰
  • 意味:燕が南へ帰って行く

「げんちょう かえる」と読みます。玄鳥は、燕のことであり、冬に近づき越冬のために南に帰るということが表現されています。

鶺鴒鳴に関すること

鶺鴒鳴に関することを紹介します。

鶺鴒鳴の季節感

鶺鴒鳴は100年以上前に考えられたもので、今の季節感にあっているかとと言えば、そもそもハクセキレイが主流になった現在では、元々読まれたであろうセキレイを見かけることが困難であり、現在では少し意味的にはおかしなものとなっています。

ハクセキレイが増えたため、セグロセキレイやキセキレイは激減したと言われています。

鶺鴒鳴に関するリンク

鶺鴒鳴に関するリンクです。

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