旧暦と新暦。太陰暦と太陰太陽暦、太陽暦について

旧暦と新暦。太陰暦と太陰太陽暦、太陽暦について 暦の基礎

暦に興味を持つと通らずにはいられない問題があります。それが新暦と旧暦です。

現在使っている暦(カレンダー)は新暦というものですが、明治初期までは旧暦というものを使っていたということまではわかったけど、太陰暦とか太陽暦とか出てきてよくわからない!という状態になったのではありませんか?

旧暦とはなにか、新暦とはなにか、太陰暦(太陰太陽暦)・太陽暦とは何か、詳しく説明します。

旧暦と新暦の定義

旧暦という言葉には2つの捉え方があり、それをきちんと説明しないで書いてあるサイトが多いため、旧暦の意味を間違えてしまうことがあります。

だから先に旧暦とは何か、新暦とは何か、という定義から行います。

旧暦の2つの捉え方

旧暦には3つの捉え方があります。

  1. 昔の暦すべてを旧暦とする考え方
  2. 改暦があった場合に、それ以前に使っていた暦法のこと
  3. 太陰暦・太陰太陽暦を旧暦という考え方

1と2は比較的似たものですが、微妙に異なります。

インターネット上だとかなりの確率で説明無しで3つのことが混在していますが、一般販売されている書籍だと概ね「太陰暦・太陰太陽暦を旧暦」としています。

だからこのサイトでも旧暦という場合は「太陰太陽暦」のことを意味します。

そして旧暦の反対である新暦は「太陽暦」とします。

でも太陰暦と太陽暦って何?というのが最初に訪れる疑問だと思うので太陰暦(太陰太陽暦)と太陽暦について説明します。

太陽暦は太陽を基準

地球が太陽の周りを1周するのを1年とする考え方が太陽暦です。

現在使っている暦、いわゆる新暦(太陽暦)は「グレゴリオ暦」と呼ばれるものです。

グレゴリオ暦は太陽暦と呼ばれるものです。地球は太陽の周りを365.242日かけて1周します。

だから1年を365日と設定しています。でも端数が出てしまうので約4年で1日ズレてしまうので、閏年を設定しています。

閏年は4年に1度と思っている方も多いのですが、厳密には400年で97回と決められており、ルールにそって閏年の年が決められています。つまり4年に1度の閏年が無い年もあります。

なおグレゴリオ暦の前の欧米で使われていた欧米においての旧暦であるユリウス暦は1年を365.25日と設定していました。

  • グレゴリオ暦=1年を約365.242日とする
  • ユリウス暦=1年を365.25日とする

わずかな差ですが1000年もすれば8日間ズレてきます。後世にいつの出来事だったのか正確に残すために暦は考えられてきた訳で、もっともズレが少ない太陽暦のグレゴリオ暦が世界でもっとも使われている訳です。

なお日本も昔から太陽暦を生活に取り入れています。

え?昔から新暦だったの?それなら旧暦っていう意味ないじゃん!

と思うかもしれませんが、暦=カレンダーとしては次に説明する太陰暦・太陰太陽暦を採用していたのですが、別の基準として太陽暦を生活の中に取り入れていたということです。

別の基準って何だ?と思うかもしれませんが、一番わかりやすいのが、節分です。そして土用(土用の丑の日にうなぎを食べるとうもの)です。

これらは太陽の動きから季節を決めた二十四節気を基準にしたものであり太陽暦が基準になっています。

太陰暦は月が基準

太陰暦・太陰太陽暦は、月の動きが基準となります。

月は新月から三日月、上弦の月、満月、下弦の月、有明の月と満ち欠けを繰り返します。

月の満ち欠け

この周期は一定で約29.53日となっています。つまりほぼ1ヶ月です。

つまり旧暦(太陰暦)は月の満ち欠けの周期を1ヶ月として12ヶ月で1年としたものです。

ただし29.53日を1ヶ月とした場合、12(12ヶ月)でかけると354.36日となります。実際の1年間と約11日のズレが生じてしまいます。

*実際の1年間とは地球が太陽の周りを1周する期間です。

1年で11日ズレるということは3年で1ヶ月以上ずれるので、16年もすれば冬と夏の月が逆転してしまいます。

それではいけないと考えられたのが太陰太陽暦です。

大月と小月

太陰暦では大月と小月があります。これは月が新月から次の新月の期間が約29.5日だったため、29日の月と30日の月を作り、平均して29.5日になるようにしたからです。

30日の月を大月・29日の月を小月としました。

ただ暦の種類によって、大月と小月の月が異なっていました。

太陰太陽暦は月と太陽が基準

太陰太陽暦は、月の動きを基準にして1ヶ月を決めますが、それだと年間で11日の差が出てきてしまうため、太陽の動きも参考にして閏月を入れて月日を決めるものです。

基本的には19年に7回の閏月を入れるものです。

閏月って何だ?と思うかもしれませんが最近だと2020年を旧暦で表すと下記のようになります(上期のみ)。

2020年の旧暦(閏月あり)
*パソコンならクリックで拡大します。

閏4月が登場して4月が2回あることになっています。明治初期(実際には戦前)まではこれが普通に受け入れられていたことを考えると不思議に思うかもしれませんね。

旧暦なた2020年5月23日に生まれた人は、2020年閏4月1日生まれということになります。

陰暦と陽暦、陰陽暦

陰暦・陽暦・陰陽暦という言葉もあります。

  • 陰暦=太陰暦・太陰太陽暦のこと
  • 陽暦=太陽暦のこと
  • 陰陽暦=太陰太陽暦のこと

暦法において「陰」は月を基準とした暦を意味し、「陽」は太陽を基準とした暦を意味します。

このサイトでは「陰暦・陽暦・陰陽暦」という言葉は使わないようにしています。

イメージ的に陰陽道と被って勘違いされることもありますから。

日本における旧暦から新暦の変移

日本は明治初期まで旧暦である太陰太陽暦が使われてきましたが、太陰太陽暦にも細かい違いがあります。

日本がどのような暦で変移してきたのか簡単にまとめました。

中国暦(漢暦の利用)から独自への発展

飛鳥時代から江戸時代である1685年までは中国で作成された暦(中国暦・漢暦)を導入してそのまま和暦として利用してきました。

約800年にわたって使ってきた中国暦は誤差がそこそこあり、江戸時代初期には実際の太陽の動きから見た場合に2日間のズレを生じさせていました。

そこで中国暦をベースに日本独自の太陰太陽暦を使うことになります。

  • 貞享暦:1685年2月4日から1755年2月10日まで
  • 宝暦暦:1755年2月11日から1798年2月16日まで
  • 寛政暦:1798年2月16日から1844年2月17日まで
  • 天保暦:1844年2月18日から1872年12月31日まで
  • 1873年1月1日以降は現在の新暦(グレゴリオ暦)

天保暦まですべて太陰太陽暦ですが、計算の違い等で、1年の期間や1ヶ月の期間が微妙に異なっています。徐々に精密に計測出来るようになって、正しい1年間となっていく訳です。

以上、旧暦と新暦、太陰暦と太陽暦についてでした。

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