霜降は、例年10月23日もしくは10月24日ころに訪れる二十四節気18番目の暦で、九月中とも言われています。
「露が陰気に結ばれて霜となりて降るゆゑ也」と暦便覧には記されており、露が冷気によって霜となって降り始めるころとされています。
あまり使われない言葉ですが、霜降について説明します。
霜降とは?
霜降は、二十四節気において18番目に配置されています。太陽黄経が210度の時です。
と書いてもわかりにくいですよね。
霜降には大きく分けて3つの意味があります。
天文学的な霜降
霜降とは太陽黄経が度の時と説明されますが、どういう意味かと言えばまず下記の図を見てください。
地球を丸い球体の中心に置いたと考えて下さい。
この球体を天球と良い、天球には太陽が通る道が出来ます。この道を黄道と言います(正確には人の目で見て太陽が通る道)。
そして自転軸に対して地球の中心から直角(垂直)にした面を天球の描いたのが「天の赤道」です。
この黄道と天の赤道が交わる瞬間が年に2回あります。南側から北側に交わる日を春分、北側から南側に交わるのが秋分となります。
春分の日は太陽黄経が0度となり、夏至が90度・秋分が180度・冬至が270度です。
霜降は秋分から冬至の間で秋分から2つ目の二十四節気で、太陽黄経210度がとなります。
天文学的に霜降の時間(瞬間)は決められています。
時間は国で違うため、霜降の日や時間も異なってきます。下記は世界時と日本での霜降の日と時間を2000年から2050年まで表したものです。
年 | 世界時の日 | 世界時 | 日本の日 | 日本での時間 |
2000年 | 10月23日 | 2:47 | 10月23日 | 11:47 |
2001年 | 10月23日 | 8:26 | 10月23日 | 17:26 |
2002年 | 10月23日 | 14:18 | 10月23日 | 23:18 |
2003年 | 10月23日 | 20:08 | 10月24日 | 5:08 |
2004年 | 10月23日 | 1:49 | 10月23日 | 10:49 |
2005年 | 10月23日 | 7:42 | 10月23日 | 16:42 |
2006年 | 10月23日 | 13:26 | 10月23日 | 22:26 |
2007年 | 10月23日 | 19:15 | 10月24日 | 4:15 |
2008年 | 10月23日 | 1:09 | 10月23日 | 10:09 |
2009年 | 10月23日 | 6:43 | 10月23日 | 15:43 |
2010年 | 10月23日 | 12:35 | 10月23日 | 21:35 |
2011年 | 10月23日 | 18:30 | 10月24日 | 3:30 |
2012年 | 10月23日 | 0:14 | 10月23日 | 9:14 |
2013年 | 10月23日 | 6:10 | 10月23日 | 15:10 |
2014年 | 10月23日 | 11:57 | 10月23日 | 20:57 |
2015年 | 10月23日 | 17:47 | 10月24日 | 2:47 |
2016年 | 10月22日 | 23:46 | 10月23日 | 8:46 |
2017年 | 10月23日 | 5:27 | 10月23日 | 14:27 |
2018年 | 10月23日 | 11:22 | 10月23日 | 20:22 |
2019年 | 10月23日 | 17:20 | 10月24日 | 2:20 |
2020年 | 10月22日 | 22:59 | 10月23日 | 7:59 |
2021年 | 10月23日 | 4:51 | 10月23日 | 13:51 |
2022年 | 10月23日 | 10:35 | 10月23日 | 19:35 |
2023年 | 10月23日 | 16:21 | 10月24日 | 1:21 |
2024年 | 10月22日 | 22:14 | 10月23日 | 7:14 |
2025年 | 10月23日 | 3:51 | 10月23日 | 12:51 |
2026年 | 10月23日 | 9:37 | 10月23日 | 18:37 |
2027年 | 10月23日 | 15:33 | 10月24日 | 0:33 |
2028年 | 10月22日 | 21:13 | 10月23日 | 6:13 |
2029年 | 10月23日 | 3:07 | 10月23日 | 12:07 |
2030年 | 10月23日 | 8:59 | 10月23日 | 17:59 |
2031年 | 10月23日 | 14:48 | 10月23日 | 23:48 |
2032年 | 10月22日 | 20:45 | 10月23日 | 5:45 |
2033年 | 10月23日 | 2:27 | 10月23日 | 11:27 |
2034年 | 10月23日 | 8:15 | 10月23日 | 17:15 |
2035年 | 10月23日 | 14:15 | 10月23日 | 23:15 |
2036年 | 10月22日 | 19:57 | 10月23日 | 4:57 |
2037年 | 10月23日 | 1:48 | 10月23日 | 10:48 |
2038年 | 10月23日 | 7:39 | 10月23日 | 16:39 |
2039年 | 10月23日 | 13:24 | 10月23日 | 22:24 |
2040年 | 10月22日 | 19:18 | 10月23日 | 4:18 |
2041年 | 10月23日 | 1:00 | 10月23日 | 10:00 |
2042年 | 10月23日 | 6:48 | 10月23日 | 15:48 |
2043年 | 10月23日 | 12:45 | 10月23日 | 21:45 |
2044年 | 10月22日 | 18:25 | 10月23日 | 3:25 |
2045年 | 10月23日 | 0:11 | 10月23日 | 9:11 |
2046年 | 10月23日 | 6:02 | 10月23日 | 15:02 |
2047年 | 10月23日 | 11:47 | 10月23日 | 20:47 |
2048年 | 10月22日 | 17:41 | 10月23日 | 2:41 |
2049年 | 10月22日 | 23:24 | 10月23日 | 8:24 |
2050年 | 10月23日 | 5:10 | 10月23日 | 14:10 |
上記のように霜降の時間は決まっているものの、他の天体の影響を受けてごく僅かにズレることもあります。そのため、毎年2月1日に国立天文台が翌年度の春分の日付や二十四節気、霜降の日付を発表しています。
暦・二十四節気における霜降
天文学的な霜降は瞬間ですが暦や二十四節気における「霜降」は1日もしくは、特定の期間のことを指しています。
- 2021年は10月23日から11月6日
- 2022年は10月23日から11月6日
- 2023年は10月24日から11月7日
- 2024年は10月23日から11月6日
- 2025年は10月23日から11月6日
天文学的な霜降の時から黄道の角度で15度太陽が移動した時が「立冬」になるため、その前日までの期間をとしている訳です。
月・季節としての霜降
霜降は九月中とも言われます。
二十四節気は1つが概ね15日間で2つ合わせると約30日になり、2つの組み合わせで月を表すようことがあり、二十四節気で決める月を1月節、2月中というように「節月」と言います。
前半は節、後半が中と表します。
主に暦注(暦に記載される日時・方位などの吉凶、その日の運勢などのこと)で今でも使うことがあります。
二十四節気において、立秋・処暑・白露・秋分・寒露・霜降は秋と決まっており、秋を表す言葉にもなっています。
霜降としての行事・風習・イベント
霜降としての行事・風習・イベントは特にはありません。
霜降の最終日が節分になっているくらいです。
秋の節句
節分と言えば2月前半の行事に思われていますが、立春・立夏・立秋・立冬の前日のことを元々は節分と言っていました。
二十四節気は、季節の変わり目を表すもので、春夏秋冬と変わる区切り(節目)は節分となり、霜降の最終日、立冬の前日が節分となります。
霜降に関すること
霜降に関するさまざまなことを追加していきます。
霜降の季節性
霜降は、露が冷気によって霜となって降り始めるころと説明されていますが、関東より西だとまだまだそんな気配はなく季節に違和感を持つかもしれませんね。
そもそも二十四節気が登場した中国の内陸部の様子を伝えている言葉なので、日本の気候とは一致しないことが多くなっています。
ただ11月にもなると北東北や北海道では普通に降雪もあり、霜も普通に出るので違和感はありません。
また霜降から立冬までの間に吹く寒い北風を木枯らしと呼びます。
霜降の七十二候
二十四節気の1つを更に3つに分けている七十二候
霜降の七十二候は下記のものです。
霜降に関するリンク
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