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日本における紀年法は5つ!西暦・和暦・皇暦・天孫紀元・干支

暦の基礎

紀年法とは、年を数えたり、記録する方法のことです。今年は2024年だねというのは西暦という紀年法の1つです。

令和元年っていつだっけ?というように使う令和や平成は和暦という紀年法です。

現在の日本ではこの2つが主流ですが、かつて皇暦という紀年法もありました。

日本で使われている、また使われていた紀年法について説明します。

紀年法について

紀年法は、年を数えたり、記録する方法のことだと説明しましたが、もう少し詳しく述べると、出来事の記録や契約をする上で統一の年が無ければ認識するのに非常に不便であることは想像に容易いことですよね。

小学校を卒業した年、高校に入学した年、大学を卒業した年、就職した年、結婚した年、離婚した年、etc、いろいろと覚えておきたい、忘れられない年も、年を統一して記憶しているからこそ言えるものです。

紀年法が無ければ、歴史を学ぶ上でも非常に難しくなります。

身近な例なら賃貸契約で更新は2年というものがありますが、契約書に契約した年と更新の年が無ければ、現在の法律の元での契約書として成り立ちません。

紀年法の種類

紀年法には大きく分けて3つの種類があります。

  • 西暦や皇暦、宇宙世紀(ガンダム)等、ある年を起点として無限に増えていくもの=紀元
  • 君主(天皇や王)の即位や事件でリセットされる有限のもの=元号
  • 干支(60年周期)のように一定の年数で繰り返されるもの=循環方式

現在では多くの国が紀元、なかでも西暦を使っています。

紀元の多くは宗教と結びついています。元号の多くは君主制・王制・天皇制と結びついています。

循環方式は宗教観や思想と結びつくことが多くなっています。

日本で使われている・使われていた紀年法

日本で現在普通に使われている紀年法は2つ、稀に使われるものが3つです。

  • 西暦/キリスト紀元
  • 和暦/元号
  • 皇暦/神武紀元
  • 天孫紀元
  • 干支

西暦/キリスト紀元

一番感覚的に使うことが多いのが西暦(キリスト紀元)ではないでしょうか?

イエス・キリストが生まれた年を元年(紀元)としたものです。

江戸時代に一部で(長崎県等)使われていた痕跡はあるものの日本で正式に使い始めたのは、1872年(明治5年)からで、日常生活に使われるようになったのは第2次世界大戦後からとなっています。

和暦/元号

日本独自の紀年法であるのが和暦、もしくは元号と呼ばれるものです。

明治・大正・昭和・平成・令和と天皇の即位によって変化していくのが特徴です。

日本の官公庁が慣例によって和暦を記載していますが、法律で決まっている訳ではありません。

ただ和暦の欠点はすぐに忘れることではないでしょうか?

あれ?自分が就職したのって、平成何年だっけ?とか、昭和って何年までだったっけ?とか覚えきれていない時が多く、正直なところ覚えにくいと感じている人も多いと思います。

明治まではまだ覚えられたとしても、江戸時代以前の元号をすべて覚えるのは非常に難しいため、実用的では無い紀年法とも言えます。

皇暦/神武紀元

初代天皇である神武天皇が即位したとされる年を元年とする日本独自の紀年法が皇暦・神武紀元です。

西暦前660年が皇暦元年とされています。

皇暦は1872年(明治5年)に旧暦から新暦に改暦する際に布告して使われるようになりましたが、戦後は西暦が基準になったため、ほとんど使われなくなりましたが、一部の神社等で使っていることがあります。

皇暦2600年紀年碑

神社によっては「皇暦2600年紀念碑」(西暦1940年)が置かれている場合もあります。

元号よりは皇暦の方がまだ計算しやすいというメリットがありますが、デジタル化された現在は、西暦が普通になりすぎて、今から皇暦を使うことは難しいと思います。

天孫紀元

天孫紀元とは、天孫降臨を元年とする日本の紀年法です。

天孫降臨とは、天孫の邇邇藝命(ににぎのみこと)が、天照大御神の神勅を受けて葦原の中津国を治めるために、高天原から筑紫の日向の襲の高千穂峰へ天降(あまくだ)ったことです。

つまりアマテラスオオミカミが地上に降りた年を元年としたものです。

もう何を言っているのかわからない人もいると思いますが完全に神話の世界のことです。

西暦2021年は天孫紀元1,795,154年です。デーモン小暮閣下の10万○才なんて可愛いものです。

西暦2024年は1,795,157年です。

まだネアンデルタール人も登場していない遥か古代から続いているとされた紀年法です。

干支

干支は子丑寅卯…ではなく、甲子・乙丑・丙寅…壬戌・癸亥という十干と十二支の60通りの組み合わせのものです。

参考:干支一覧

60年周期となっているため、人生60年時代であれば、十分に対応したものです。もっとも60通りの漢字の組み合わせを覚えるって、かなり面倒で大変だと思いますが。

60年で一巡りだから還暦というものも生まれました。

他にもある紀年法

上記で紹介した以外にも日本ではほぼ使われていませんが、世界で見ると使われている紀年法がいくつかあります。

  • 仏暦/仏滅紀元
  • ヒジュラ暦/ヒジュラ紀元

仏暦/仏滅紀元

世界3大宗教と言えば、キリスト教・イスラム教、そして仏教です。

仏暦/仏滅紀元は釈迦が入滅(完結に言えば亡くなること)したとされる年、もしくはその翌年を元年とする紀年法です。

2021年は、仏暦だと2566年もしくは2565年となります。

ヒジュラ暦/ヒジュラ紀元

ヒジュラ暦はイスラム教における紀年法です。

2021年はおおよそ1442年ですが、ヒジュラ暦は太陰暦(1年間は約354~355日)を使っているため、西暦とは1年で11日ずつズレていくことになります。

そのため西暦から単純に○年を引けば良いというものではありません。

紀年法で大切なのが1年間の長さ

紀年法を考える上で大切なのが、1年の長さです。

日本で言えば、明治時代初期まで元号が主流でしたが、明治5年(1872年)までは旧暦が使われていたため、1年の長さが355日から383日ほどとなっていて、年によって1年間の長さが異なっていました。

今でこそ1年は365日で基本的に4年に1度閏年があるという取り決めになっていますが、1年の長さがバラバラだと非常に判断しにくくなります。

また基準となる日にち(いわゆる元旦)が決まっていないと更にわかりにくくなります。

日本はかつて旧暦(太陰太陽暦)を使っていましたが、現在は新暦(太陽暦)を使っています。その関係で明治初期以前の人の誕生日がわかりにくくなっています。

例えば歴史上で有名な坂本龍馬の誕生日と命日をパっと言える人は少なくないと思います。

ともに11月15日ですが、実はこれ違うんですよね。

例えば誕生日は1835年11月15日とおぼえている人もいますが異なります。1836年1月3日です。

2ヶ月も誕生日がズレているのは、11月15日が旧暦の11月15日であり、西暦だけが伝わって、肝心の誕生日が旧暦のままになってしまっているためです。中には1835年11月15日と書かれているものもあります。

命日は1867年11月15日となっていますが、新暦だと1867年12月10日です。

漫画でも小説でもドラマでも、旧暦と新暦がごちゃごちゃになって、正しい日付が認識されなくなっています。

だからこそ、紀年法は1年の長さも合わせないと整合性が取れなくなります。

以上、日本における紀年法についてでした。

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