玄鳥去(つばめさる)は、七十二候の第四十五候の季節(略本暦による呼び名)です。
白露の末候となり、「燕が南へ帰って行く」という意味になります。
玄鳥去について詳しく説明します。
玄鳥去の読み方と詳しい意味
玄鳥去の読み方は下記の通りです。
- つばめさる
玄鳥(げんちょう)はツバメ(燕)の別名です。または「玄」は黒いという意味があり玄鳥で黒い鳥という意味もあります。
越冬のため台湾やフィリピン、マレー半島等の東南アジアへと移動するため、日本を去るということを表現しています。
玄鳥去に対する七十二候として清明の「玄鳥至」があります。
中国(宣明暦)では玄鳥帰
中国(宣明暦)でも時期は少し異なりますが似た表現があります。
それが「玄鳥帰」です。
日本は「去る」ですが、中国では「帰る」と表現しています。微妙な文化の違い・国土の違いを感じます。
玄鳥去-白露の末候の時期
玄鳥去の時期・期間は概ね9月17日から9月21日ころです。
正確な期間は下記の通りです。
- 2021年:9月18日~9月22日
- 2022年:9月18日~9月22日
- 2023年:9月18日~9月22日
- 2024年:9月17日~9月21日
- 2025年:9月18日~9月22日
二十四節気は年によって期間が変わるため、七十二候もそれぞれ期間が年によって変化します。
同時期の中国(宣明暦)の七十二候の名称と意味
二十四節気・七十二候は元々中国で生まれたものです。二十四節気はほぼそのまま中国での書き方ですが、七十二候は中国のままだと意味が通じない部分や日本らしくない部分があり、江戸時代に入って渋川春海ら暦学者によって日本の気候風土に合うように改訂され、「本朝七十二候」が作成されました。
現在では、1874年(明治7年)の「略本暦」に掲載された七十二候が主に使われています。
元々の中国(宣言暦)の七十二候は下記のようになっています。
- 名称:羣鳥養羞
- 意味:多くの鳥が食べ物を蓄える
「ぐんちょう しゅうを やしなう」と読みます。冬になり餌が捕れなくなる、秋の作物が収穫されると餌となる作物が食べられなくなる、といった事情から鳥たちが餌を冬の食べ物を備え始める様子を表現していると言われています。
玄鳥去に関すること
玄鳥去に関することを紹介します。
玄鳥去の季節感
玄鳥去は100年以上前に考えられたもので、今の季節感にあっているかとと言えば今でも概ねあっています。ツバメが越冬のために南方に移動するのが9月から10月なので、概ねこのくらいから移動を始めています。
玄鳥去に関するリンク
玄鳥去に関するリンクです。
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