厄年にあたる場合、厄除け・厄祓いをする人は今でも大勢いますが、厄除け・厄祓いは1月の風物詩とも言えます。
厄祓い・厄除けについて
厄除けや厄祓いのピークは1月および2月2日くらいまでとなっていますが、理由があります。
厄祓い・厄除けとは
厄祓い・厄除けとは、厄年(災いに合いやすい年齢およびその年令になる年のこと)に神社や寺院にて行う神事・仏事です。
一般的には下記の年齢(数え年)の時に行うとされています。
女性 | ||
前厄 | 本厄 | 後厄 |
18歳 | 19歳 | 20歳 |
32歳 | 33歳 | 34歳 |
36歳 | 37歳 | 38歳 |
男性 | ||
前厄 | 本厄 | 後厄 |
24歳 | 25歳 | 26歳 |
41歳 | 42歳 | 43歳 |
60歳 | 61歳 | 62歳 |
宗教・宗派により厄年は異なるので、宗教・宗派が明確な方はその寺社等に相談してください。また宗教・宗派によっては数え年の数え方も異なり、数え年を旧暦や立春でカウントする場合もあります。
厄除けと厄祓いの違いは?
厄除け・厄祓いの違いは、今では明確なものはありませんが、大きく2つの違いがあると言えます。
1つが事前に防ぐか、起こりつつある・起こっている厄災を祓って運気を回復させることだと言われています。
- 厄除け:厄年等で厄災を未然に防ぐために行うこと
- 厄祓い:起こりつつある・起こっている厄災を祓って運気を回復させること
もう1つがどこで受けるかによる言い方の違いです。
- 厄除け:主に寺院で行ってもらう
- 厄祓い:主に神社で行ってもらう
ただし明確な違いはなく、宗教・宗派や信仰心によって異なってきます。
厄年とは?厄とは?
厄年とは何か?そもそも厄祓いとか厄除けの「厄」とはどういうものなのか、疑問に思う方も多いと思います。
厄年は元々陰陽道が由来となっていますが、明確な出典はありません。しかし平安時代(794年から1185年くらいまで)の書物には既に書かれており、根強く信じられてきたものです。
また厄年にはいろいろな説がありますが、代表的なものだと下記のように説明されています。
- 人生の中でも大きな変化がある年
- 肉体的・精神的・社会的にも移り変わりが大きい年
- 厄災に合いやすい年
- 厄は役に通じ、重要な役を任されるようになる年齢
上記のことから厄は
- 役目の「役」から「厄」に転じたもの
- 厄災の「厄」・つまり災いのこと
という意味があります。
厄祓い・厄除けはなぜ1月の行事・風物詩なのか?
厄祓いや厄除けはなぜ1月の行事・風物詩なのだろう?と思う方も多いと思います。
1年の始まりを立春とした考え方
1年の始まりは日本において3つあります。
- 新暦による1月1日
- 旧暦による1月1日
- 二十四節気による立春による1年の始まり
立春は例年2月4日前後に訪れますが、この日を1年の始まりとして明治時代くらいまでは考えられることが多くなっていました。
立春が1年の始まりであるとして、新年が始まる前に厄除け・厄祓いをして新しい年を迎えようということで、立春前の1月中旬から下旬に厄祓い・厄除けを行う人が増えた訳です。
立春の前日である節分は、神社では節分祭・寺院では節分会」と呼ばれる神事・仏事があるため、多くの寺社で厄祓い・厄除けは1月中に行うように呼びかけていることがあります。
節分もある意味厄祓い
節分は主に立春の前日のことを指しますが、節分および豆まきをする理由が「悪いことを鬼として豆を撒いて追い払う」ということがあります。
また豆などを食べて「1年間健康に過ごせるように願う」ということもあります。
とくに「1年間健康に過ごせるように願う」ということなら、大晦日や元日に行うべき行事ですが、節分に行うのは立春が新年の始まりという考え方があるからです。
また「悪いことを鬼」とするのは「鬼」を「厄」と見なしているからです。
神奈川県鎌倉市の鶴岡八幡宮の厄除大祈祷
神奈川県鎌倉市にある有名な「鶴岡八幡宮」では例年1月26日頃から1月31日まで連日「厄除大祈祷」と呼ばれる厄祓いの祈祷会が行われます。
毎年多くの人が訪れて厄除祈願を行っています。
鎌倉に住む人の中ではこの鶴岡八幡宮の「厄除大祈祷」が1月下旬の風物詩となっています。
以上、厄除け・厄祓いについてでした。
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