初不動は真言宗の寺院を中心に浄土宗や天台宗等の宗派が1月28日(一部2月28日や旧暦1月28日)に実施している行事(年中行事)です。
基本的には寺院で行われますが、一部の神社でも行っています。
初不動について
初不動は今でも信心深い人を中心に全国的に参列する人が多い行事であり、1月末の風物詩にもなっています。
初不動とは
初不動とは、不動明王様の御縁日である28日のうち、新年最初の正月(1月)28日に行われる御縁日です。一部寺院では旧暦1月28日や2月28日に行われています。
不動明王をご本尊にしていたり祀る寺院(一部神社)でに実施されることが多く、特に宗派としては真言宗が多いですが、浄土宗や天台宗等の宗派でも行っていることがあります。
宗派により行う仏事や目的は異なりますが、真言宗の場合は護摩法要を行うことが多く、1年間の無事・息災を祈願します。
初不動にかかる費用(お布施・初穂料)
初不動に参列するためにかかる費用は寺院により異なります。
実質無償となる寸志(気持ちによるもの)から数千円まで各寺院の意向により変わってきます。
多くのところは寸志で行い、初不動の時にくばる御札(護摩札および交通安全御札 等)のみ数千円ほど(1000~5000円)のお布施が必要になることが多いです。
ただ全くお金を出さないでいると気持ち的に落ち着かない人が多いのでお賽銭という形で数百円から1000円くらいは納める人が多いようです。
寺院によっては護摩法要から厄除けお祓いとして2000~15000円くらいのお布施・初穂料が必要なこともあります。
御縁日だから屋台が並ぶの?
縁日というとお祭りを想像する方も多く、屋台(露店)が並ぶものだと思っている方もいますよね。
しかし縁日とは神様や仏様が降誕・降臨・示現・誓願など現世に表れたりする日や神仏に願いが届く日で、縁が出来る日のことです。そのため縁日に該当する寺社に参拝に訪れて参拝すると普段よりもご利益・ご加護があると信じられていました。
縁日は元々、神仏に縁(ゆかり)のある日のことでした。神仏とこの世との有縁(うえん)の日・結縁の日という意味です。
だから屋台・露店が立ち並ぶという訳ではありません。
ただし大きな寺院の初不動だと多くの人が集まるので、屋台・露店が出ることはあります。
有名な初不動は?
多くの人が訪れる初不動という意味では、千葉県成田市の成田山新勝寺や大阪市寝屋川市の成田山大阪別院明王院が有名です。
ただ有名なところよりも地元で初不動を行っている寺社に訪れることをおすすめします。
不動明王について
不動明王は仏教の信仰対象であり、密教特有の尊格である明王の一尊です。大日如来の化身とも言われています。また、五大明王の中心となる明王でもあります。
仏像だとほとんどが右手に剣を持ち怒ったような顔をしていたり、背に火焔が描かれていることが多くなっています。
ただこの怒った顔も怒りをもって、煩悩を抱えた人たちを力ずくで救済するためと言われています。人々を常に見ていることを表現してそうです。
右手に持っているのは利剣と言い、あらゆる迷いを断ち切ると言われています。
左手に持っている縄は羂索(けんさく・けんじゃく)と言い、物事を正しい方へ導くためのもと言われています。
火焔は、あらゆる障害を焼き尽くすと言われています。
なお左手に利剣を持った左剣不動明王の像を持って不動明王を祀る寺院が全国に数か所ですが、存在します。
また怖い顔の不動明王様ですが、恋愛成就にご利益があるとも言われています。
ぜひ、初不動に訪れて不動明王様をしっかりと見てはいかがでしょうか?
以上、初不動についてでした。
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